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【独自】捜査員に囲まれ一服 住人が寝ている家に忍び込む「ノビ」の手口とは 被害者「もし顔を見ていたら」

2025年2月27日 18:46
【独自】捜査員に囲まれ一服 住人が寝ている家に忍び込む「ノビ」の手口とは 被害者「もし顔を見ていたら」

住人が寝ている家に夜間忍び込む「ノビ」と呼ばれる手口で、金品を盗んでいたとみられる男が26日、逮捕されました。FBSのカメラが逮捕前の男を捉えていました。

■加藤雄大記者
「捜査員が諫本容疑者を取り囲んでいます。」

捜査員に囲まれ、男は笑みを浮かべました。手には1本のたばこ。窃盗などの疑いで27日、逮捕された住居不定・無職の諫本浩二容疑者(46)です。

たばこを吸い終えた諫本容疑者は、キャリーケースを引いて車両に向かいます。

■奥村誠悟記者
「諫本容疑者が捜査員に連れられ、車に乗り込んでいきます。」

警察によりますと、諫本容疑者はことし1月、福岡県柳川市の78歳の男性の住宅に侵入し、現金11万円と通帳4通を盗んだ疑いです。

捜査関係者によりますと、諫本容疑者は住人が寝ている夜間に、カギがかかっていない窓から忍び込む「ノビ」と呼ばれる手口で金品を盗んでいたとみられています。

諫本容疑者は、警察の調べに対し「間違いありません」と話し、容疑を認めているということです。

福岡県や佐賀県では、去年から同じような手口の窃盗被害が複数発生していて、警察は関連を調べています。

福岡県内では、同じ「ノビ」の手口で住宅から現金などを盗んだとして、松本隆光容疑者が2月7日に逮捕されていました。

相次ぐ住宅への忍び込み窃盗。福岡県内に住む70代の女性も5年前、何者かに住宅に忍び込まれ、現金5万円ほどが盗まれたといいます。

■女性
「ここのカギを締めてなかったの、夏だから。網戸にしていたんだろうと思う。」

女性は当時、自宅の窓のカギをかけず寝ていて、侵入にはまったく気づかなかったといいます。

■女性
「怖いですよね。目が覚めて(犯人の)顔を見たら、私を一発殴って逃げるかもしれない。戸締まりだけはしたほうがいいと思う。」

警察庁の統計によりますと去年、窃盗犯の認知件数は全国で50万1507件に上り、5年ぶりに50万件を超えました。

その手口も巧妙化しています。ことしに入って、関西地域の家の玄関先では不審な石が相次いで見つかっています。

■近くに住む人
「こんな石が置かれていました。」

この石はいったい何なのか。犯罪心理に詳しい専門家は、窃盗グループによるマーキングの可能性を指摘します。

■福岡大学人文学部・大上渉 教授
「人が出入りするところ、門柱や車のガレージ付近に石を配置することで、組織的にやっている組織が、ここは狙いやすいですよと合図を示している。」

窃盗グループが人の出入りを確認するために石を利用していて、もし石が置かれ続けていた場合は人の出入りが少ないとみなされ、狙われる可能性が高まるといいます。

■大上教授
「まず、マーキングが行われていることをしっかり認識して、おかしな状況を感じた場合は、速やかに警察や近所の人に相談することが大切だと思います。」

いつ自分の家が窃盗犯に狙われるか分かりません。すべてのカギを締めたり周りを注意深く見たりするなど、防犯への意識を高めることが必要です。

最終更新日:2025年2月27日 19:00