×

「あなたにマネロンの疑い」「守秘義務があるから窓口に行かないで」1912万円をだまし取られる 福岡

2025年5月13日 17:13
「あなたにマネロンの疑い」「守秘義務があるから窓口に行かないで」1912万円をだまし取られる 福岡
南警察署

警察官や検察官を名乗る男らに「マネーロンダリングの疑いがかかっている」などと言われ、福岡市の男性が現金1912万円をだまし取られました。

「電話で取り調べをする」

警察によりますと、ことし4月、福岡市南区の76歳の男性の家にNTTの社員をかたる女から「このままでは電話が止められる、 警察から電話させる」とウソの電話がありました。

警察官をかたる男に電話で「あなたにマネーロンダリングの疑いがかかっている。東京に出頭してください」と言われ、男性が行けないと伝えると「電話で取り調べをする。毎日、午前9時と午後5時半に電話するように」などと指示されました。

男性が指示通りに電話すると、警察官のほか、検察官をかたる男も登場し「あなたの口座に入っている紙幣の番号を確認する必要がある。持っている全ての口座に入っている現金を、1つの口座にまとめてほしい。出金した現金を自宅で保管しておくように」などと言われたということです。

「紙袋に入れて郵便受けの下に」

さらに、ATMの引き出しの限度額を上げて毎日出金し、自宅に保管するよう指示され、男性は10日間、毎日ATMで100万円から200万円の現金を引き出しました。

その後、検察官をかたる男に「現金を確認するから、出金した全額を紙袋に入れて、 郵便受けの下に置くように」と指示されました。指示通りに置いたところ、数分後に「回収した」と電話があり、だまし取られました。

男性が親族に相談して被害が発覚しました。

「捜査のためにお金を受け取ることはない」

男性は「捜査の対象になっていると言われ、不安になって信じてしまった」「守秘義務があるから金融機関の窓口に行かないようにと言われていた」などと話しているということです。

警察は「SNSで事件の内容を伝えることや、捜査のためにお金を受け取ることはない」「マネーロンダリング(資金洗浄)、逮捕状、SNSで取り調べ、資金調査、などの言葉が出たら、電話をすぐに切ってほしい」と呼びかけています。

最終更新日:2025年5月13日 17:20