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子育てもサッカーもやりたい! 両立を目指した「保育ルーム」を設置 出産後の女性アスリートの環境を整える【わたしらしく生きるプロジェクト】

2025年4月3日 19:20
子育てもサッカーもやりたい! 両立を目指した「保育ルーム」を設置 出産後の女性アスリートの環境を整える【わたしらしく生きるプロジェクト】

わたしらしく生きるプロジェクト。今回注目するのは、女性アスリートの出産後の環境についてです。環境の整備が課題となるなか、広島のサッカーチームがある選手をきっかけに、育児と競技の両立を目指した新たな取り組みを始めています。

過去にJOC強化指定選手などに行ったアンケートで、産休や育休からの復帰に向けて、およそ6割が「ほとんど支援されないかもしれない」と、不安を回答しています。

3月に開幕したアマチュア女子サッカー「なでしこリーグ」の2部に所属する「ディアヴォロッソ広島」は、安芸郡熊野町をホームタウンとしています。県内全域で開催する試合で設置されている「保育ルーム」は、2年前から始まり、スタッフや観客も利用できます。子どもを世話する人の同伴が条件です。

設置のきっかけは、昨シーズンまでゴールキーパーとして活躍した、湯浅里香子さんです。

■元ディアヴォロッソ広島 湯浅里香子さん
「子どもと一緒に見られる生活は初めてなので、違う試合の楽しみ方ができているので、楽しいです。」

安芸郡府中町出身の湯浅さんがサッカーを始めたのは、小学5年生のとき。キーパーひとすじで、中学時代は全国大会にも出場。大学卒業後は、広島の女子サッカーチーム「アンジュヴィオレ」でも活躍しました。

転機が訪れたのは23歳。結婚・出産をし、一度は大好きなサッカーから離れる決断をしました。

■元ディアヴォロッソ広島 湯浅里香子さん
「当時所属していたカテゴリーは、1か月に3週間ほど遠出の遠征や、週末は必ず試合があったので、育児と両立は現実的には無理だろうと(思った)。産んだ時には、サッカー選手としてはおしまいだと(感じた)。」

そんな湯浅さんに現役続行を勧めたのが、岩田純児監督です。育児とサッカーの両立を探りました。

■ディアヴォロッソ広島 岩田純児監督
「力もある選手ですし、本人にサッカーをやりたいか一度聞いてみたかったんです。知り合いから聞いたところ、サッカーをやりたいけど、なかなかそういう環境がないと。子育てをしながらサッカーと向き合うことが、なにか障壁になるようなものを解消できるのであれば、実現できるのかなと。」