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作品の多くが反戦や平和を訴える 素性不明のアーティスト バンクシーの版画展はじまる【徳島】

2024年9月26日 18:30
作品の多くが反戦や平和を訴える 素性不明のアーティスト バンクシーの版画展はじまる【徳島】
現代アートシーンにおいて最も有名で、最も世界に物議を醸しているアーティストの一人、バンクシーの版画展が、9月26日から徳島市で始まりました。

(山賀駿平記者)
「会場には多くの作品が並べられ、バンクシーの世界観を感じることができます」

バンクシーは、イギリスを拠点に活動する素性不明のアーティストで、社会的批評に満ちた作品を世界中の道や壁に描いています。

会場のイオンモール徳島では、バンクシー作品の版画50点以上が展示販売されています。

柔道着の子どもが大人を投げ飛ばしている作品は、2022年に戦時下のウクライナで描かれました。

ロシアのプーチン大統領を風刺したものと考えられていて、バンクシーの作品の多くは、このように反戦や平和を訴えています。

今回の版画展の主催者に、おすすめの作品について話を聞きました。

(サロン・ド・ヴェール 行方憲一代表)
「こちらの作品はバンクシーを代表する作品で「少女と風船」というタイトルなんですけども、風船がハートの形をしております。このハートが夢であり、希望であり、愛なんです。この少女が手を伸ばして、人間努力をすれば必ず夢が叶うんだ、希望が愛が届くんだと、そういう作品に仕上がってまして、こちらの作品を有名にしたのは『シュレッダー事件』というものがございまして」

2018年、この作品がオークションで落札されると、バンクシーはシュレッダーで作品を細切れにして世界を驚かせました。

金儲けのために投資目的で作品が落札されるのではなく、心からメッセージを理解し、作品を楽しんでほしいとの思いからでした。

しかし。

(サロン・ド・ヴェール 行方憲一代表)
「シュレッダーのかかった作品が後日、『愛はごみ箱に』というタイトルに変わって、また数億円で落札されたという、とても世界中の美術ファンを驚愕させた代表作品のひとつなんです」

稀代のアーティスト、バンクシーの版画展は、10月1日まで徳島市のイオンモール徳島で開かれています。

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