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「新たなにぎわいづくり実現にしっかり取り組みたい」県議会11月定例会開会 担当記者はどう見たか【徳島】

2024年11月29日 17:21
「新たなにぎわいづくり実現にしっかり取り組みたい」県議会11月定例会開会 担当記者はどう見たか【徳島】
徳島県議会11月定例会には 11月29日に徳島県議会11月定例会が開会し、企業誘致や観光誘客、県都のまちづくりを推進するための基金の創設などを盛り込んだ、総額約23億6000万円に上る補正予算案など14の議案が提出されました。

所信表明後藤田正純徳島県知事は、県都のまちづくりにおいて県が創設したいとしている徳島の未来創生基金20億円について、新ホール整備場所の変更に伴いこれまで徳島市が担ってきた役割を踏まえ、県として責任ある対応を明確化するものだとし、また県が発表した新たな鉄道高架計画と合わせて、新たなにぎわいづくりに意欲を示しました。

(後藤田正純徳島県知事)
「新ホール整備を始めとする長年の課題を着実に解決するラストチャンスであり、徳島市との新次元の県市協調のもと、未来に引き継げる県都のまちづくりを進め、本県の魅力度向上を実現していく」

また県産品の販売プロモーションを強化するため、商社経験者やブランディングの有識者が参画する地域商社「県産業国際化支援機構」を設立させて、12月26日から業務を開始することを明らかにしました。

徳島県議会11月定例会は、12月4日と5日に代表質問などが行なわれ、20日に閉会する予定です。

一方で、県が示している基金について徳島市議会から異論が相次いでいることについて、後藤田知事はこの日の議会終了後、報道陣に対して次のように述べました。

(後藤田正純徳島県知事)
「徳島市にとっては、遠藤徳島市長も仰っているようにまたとないラストチャンスであり、またとない協力体制であるということだと思います。これは市民の皆様、県民の皆様も中身を見たら分かっていただけると思います」


徳島県議会11月定例会の開会を受けての記者解説は


(森本真司アナウンサー)
「きょう開会した県議会11月定例会の論点について、取材している小喜多記者の解説です。今回の議会ではどのようなところが焦点となりそうですか?」

小喜多雅明記者
「新ホールの整備場所について、県は9月の議会で計画通り藍場浜公園西エリアでの建設に舵を切ることになりました。それに伴い今議会で県は、20億円の予算で、県都のまちづくりによる徳島の未来創生基金積立金を創設したいとしています」

(森本真司アナウンサー)
「この基金はどのような経緯でできたのでしょうか?」

(小喜多雅明記者)
「新ホール整備を巡っては、旧文化センター跡地での建設を前提に進められていました。そのため、これまでに徳島市は旧文化センター跡地にあった施設の撤去や所有の土地の県への無償譲渡などが行われ、徳島市はこれまでに約15億円を負担したとしています」

(森本真司アナウンサー)
「その15億円を補償する意味があると?」

(小喜多雅明記者)
「県はあくまでも、補償ではないとしていますが、これまで徳島市が負担した費用も考慮した上で、今後、徳島市が進める県都の魅力をアップさせる事業に活用できる基金としています」

(森本真司アナウンサー)
「しかし、おひざ元の徳島市議会は、この基金も含め納得がいってないようですね」

(小喜多雅明記者)
「徳島市議会では、前提となる新ホール整備の場所が変わったのだから、県と市で結ばれた新ホール整備のための協定は白紙に戻すべきで、徳島市が負担した費用を県が補償し、県に譲渡した土地は返還してもらうべきという意見もあります」

(森本真司アナウンサー)
「今後、県議会での審議の行方はどうなりますか?」

(小喜多雅明記者)
「徳島市議会で賛否分かれている中で、県議会では総額23億6千万円の11月補正予算案について、基金の予算案20億円と、その他の3億6千万円と分けて審議するべきとの意見もありますが、今のところ予算を提出した県にはその考えはないようです」

(森本真司アナウンサー)
「そのほかの今議会のポイントは?」

(小喜多雅明記者)
「概算費用が850億円と見積もられた新たな徳島市中心部の鉄高架事業について。また、相次いで就航している香港、韓国とを結ぶ国際定期便を県内経済にどう活かしていくか。期待が高まっているプロバスケットボールの試合会場にもなるアリーナ建設はどうしていくか。また、今年度、県はこども未来部を創設させましたが県内の子育て環境を向上させるためにどんな施策を打ち出していくのかについて議論が交わされると見られます」

(森本真司アナウンサー)
「以上、きょう開会した県議会11月定例会について、小喜多雅明記者でした」
最終更新日:2024年11月29日 21:30

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