「社員の待遇を低下させてまで維持している」富山地方鉄道 幹部が行政の支援を訴える
利用者の減少などにより厳しい経営が続く富山地方鉄道の幹部が、きょう、「このままでは路線の縮小や廃止も選択肢だ」と行政の支援や参画を強く訴えました。
富山地方鉄道 新庄一洋専務
「収入の減少に合わせて、特に人件費を、社員の待遇を低下させてまで、悪化した収支を補って、民間でありながら鉄道線を維持しています」
連合富山が開いた地鉄に関する研修会に出席した新庄一洋専務は、鉄道事業の苦しい経営状況を訴えました。
2023年度の鉄道事業は約7億円の赤字 「経営努力には限界がある」
利用者の減少などにより、地鉄の鉄道事業は2023年度は約7億円の赤字でした。
今月は運賃の値上げや大幅な減便を行いましたが、経営改善効果は部分的にすぎないとしました。
新庄専務は「経営努力には限界があり、会社と社員を最優先に守りたい」として「不採算区間の廃止もあり得る」と、強い口調で訴えました。
富山地方鉄道 新庄一洋専務
「これから先の関係者、自治体を含めた協議では、間違いなく一部区間の廃止も選択肢となる協議となってまいります。これまで頑張って維持してきた弊社の歴史ある鉄道線、縮小したくないという使命感、責任感。そして、誇り。きっと判断は揺れ動く。間違いない」
そのうえで県や沿線自治体に早急な支援を求めました。