【記者解説】富山市長選・市議会議員選挙 合同情勢調査から
今月20日投票の富山市長選挙・市議会議員選挙を前に、KNBは北日本新聞と合同で情勢調査を行いました。
富山市長選は、藤井裕久候補が大きくリード、染谷明子候補が追う展開となっています。
富山市長選に立候補したのは届け出順に、いずれも無所属で現職の藤井裕久候補(63)と新人で団体職員の染谷明子候補(47)の2人です。
情勢調査は今月13日と14日に、JX通信社と協力し、コンピュータで無作為に選んだ電話番号に電話する方式で行い、富山市内の有権者610人から回答を得ました。
誰に投票しようと思うか尋ねたところ、藤井候補が大きくリードし、染谷候補が追う展開となっています。
ただ、およそ3割の人は「まだ決めていない・分からない」と回答していて、このあとの情勢は流動的です。
上野キャスター
情勢調査の結果について、取材をしている助田記者と詳しく見ていきます。まず、市長選への関心度はどうでしょうか。
助田紫乃亜記者
市長選について「大いに関心がある」「ある程度関心がある」と答えた有権者はおよそ75%で、関心の高さがうかがえます。
上野キャスター
では、各候補への支持状況をみていきます。
助田記者
「誰に投票したいと思うか」尋ねました。
その結果、藤井候補が大きくリードし、染谷候補が追う展開となっています。。
全体のおよそ3割の人は、「まだ決めていない・分からない」と回答していて、情勢は流動的です。
上野キャスター
地域別での支持状況はどうなっているでしょうか。
助田記者
市町村合併前の旧富山市と旧町村部、それぞれ藤井候補の支持が6割弱と大きくリードしています。
とくに地元の婦中地区では6割強と差を広げています。染谷候補は全域で苦戦しています。
上野キャスター
政党別ではどうでしょうか
助田記者
藤井候補は推薦を受けている自民党・公明党の支持者のおよそ8割を固めています。
また、日本維新の会からは推薦を受けていませんが、推薦を受けた国民民主党ともに およそ6割の支持を集めています。
立憲民主党からも推薦を受けていて、藤井候補が4割弱とややリードしています。
一方、染谷候補はれいわ新選組と推薦を受けている共産党支持者の7~8割を固めています。
また、社民党支持層でも染谷候補が4割とややリードしています。
一方、全体のおよそ3割を占める無党派層をみてみますと、藤井候補が5割弱、染谷候補がおよそ1割となっていますが、まだ4割以上の人は投票先を決めていません。
上野キャスター
今回の選挙では、1期4年の藤井市政への評価が主な争点となります。市民の評価はどうでしょうか。
助田記者
「藤井市政を評価するか」尋ねたところ「大いに評価する・ある程度評価する」と答えた人は6割強でした。
評価した人のうち、8割弱が投票先に藤井候補を選んでいます。
「全く評価しない」と答えた人の5割弱は投票先に染谷候補を選んでいます。
ただ、「あまり評価しない・全く評価しない」という人の投票先は半数が「まだ決めていない・分からない」とし、批判票の行方が流動的となっています。
上野キャスター
ここまで市長選の各候補の支持の状況をみてきました。続いて、市民が新しい市長・市議会に期待することをみていきます。
助田記者
投票で重視する点について、市長選では「政策や公約」を選んだ人が4割弱で最も多く、次いで「経験や実績」「人物や人柄」でした。
上野キャスター
市議選では「地域や仕事のつながり」も重視されていることが分かりますね。
助田記者
また、次の市長に求める政策は「物価高対策」が4割弱で最も多く、次いで「医療・福祉」、「景気‧雇用対策」でした。
そして市議会に期待することとしては「政策立案機能」や「地域のリーダー役」が多くなりました。
今回の調査では、市長選・市議選への関心がうかがえたもののおよそ3割の人が投票先を「まだ決めていない・わからない」としていて投票率がどの程度まで上がるかも注目されます。
上野キャスター
富山市長選挙の投票は今月20日、期日前投票は19日までです。