開幕直前 大阪・関西万博 富山の発想と技が生きる
いよいよあさって開幕する大阪・関西万博には、富山県ゆかりの人や企業が関わった様々な展示があります。
KNBの取材班がその魅力に迫ります。
来場者を迎える公式キャラクターの「ミャクミャク」。
あさって開幕する大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマにおよそ160の国と地域、7つの国際機関が参加します。
1周およそ2キロ、高さおよそ20メートルの「大屋根リング」に囲まれた会場で、10月までの半年間、開かれます。
会場には、富山ゆかりの人や企業が関わっている展示が多くあるんです。
岸谷記者「万博会場の中心にあるパビリオンの1つは、南砺市出身の河森正治さんがてがけています」
テーマは「いのちめぐる冒険」。
中に入ってみると。
空間いっぱいに広がる映像や立体的な音響、床の振動でいわば、”いのちのミュージカル”を没入体験できる「ANIMA!」です。
さらにディスプレイを内蔵したゴーグルをかけ、現実と仮想空間を融合するクロスリアリティーを体験できる「超時空シアター」です。
この展示を手掛けた河森正治さんは「超時空要塞マクロス」などのアニメーション監督でメカデザイナーです。
五箇山の旧平村で生まれ、3歳まで過ごしました。
アニメーション監督・メカデザイナー 河森正治さん(南砺市出身)
「富山で生まれた時の、3歳までの体験というのがどれほど自分の中で深く根差していたかと思って。ここに来ると世界の多様性、命の多様性、いろんな生き物の多様性を感じることができると思いますし、富山からもぜひたくさん来ていただいてこの場でしか感じられないことを感じていただきたい」
そして「万博の華」ともいわれるのが海外のパビリオン。
ここにも富山の技術が。
岸谷記者
「こちら、イタリアパビリオンの木造の構造は、滑川のATAが手がけました」
高い天井と奥行きが特徴的な空間。
金属の強度と木材のぬくもりを兼ね備えた独自の技術です。
その先進性が評価されてATAはイタリア、フィリピン、インドネシア3か国のパビリオンの設計・施工を担いました。
また、インドネシア館は、高さ17メートルほどの装飾物の制作に砺波市の石川組と富山市の真栄工芸も携わりました。
ATA 上田邦昭設計部長
「今回、パビリオン建設に参加することもできましたので、さらに、社会に貢献するというか(万博は)弊社の技術が生かせる場だなというふうに思っております」