県産銘柄米より1~2割安く “備蓄ブレンド米”石川で販売開始 農家も価格高騰は悩みの種「生産者からしても心苦しい」

28日朝、開店前の石川県野々市市のスーパーで…
店頭に並べられたのは、複数の銘柄米に備蓄米を混ぜたブレンド米です。
プララAコープ富奥店・坂尾 勉 店長:
「いつ入ってくるんだろうと我々も思っていましたので、やっときょう入ってきたのかという思い。少しでも安くすると、すぐそっちの方が売れていきますので、安いお米なんで、すぐ売れていくんじゃないかと思います」
買い物客は:
「少しはありがたいですよ。元からずっと高くなっているから」
「(備蓄米が)玄米で備蓄してあったからいいと思って(買った)。買って食べてみて美味しかったら、また明日買おうかな」
3月の金沢市のコメの5キロあたりの平均価格は、1年前の1.6倍となる4048円。
28日から売り出された備蓄米の「ブレンド米」は税抜きで5キロ3280円。
石川県産の銘柄米よりも1割から2割ほど安い値段ですが…
買い物客:
「それでもやっぱり高い。5キロ3000円台は昔でいう10キロですもんね。昔の価格に戻ってほしい」
こうしたなか、金沢市内の農業法人では…
農事組合法人ONE・宮野 義隆 副代表:
「4月25日から田植えが始まりまして、植えてる品種はつきあかりという品種になります」
3日前から田植えを始めましたが、価格高騰はやはり悩みの種だといいます。
農事組合法人ONE・宮野 義隆 副代表:
「いや、もうコメ離れしてほしくないなと思ってますよ、当然。生産しているものからしても心苦しいというか」
また、今後のコメの動向についても不安を隠せません。
農事組合法人ONE・宮野 義隆 副代表:
「いろいろヒアリングしてますけど、みんな分かんないと、ただ、どういうことが起きても、生産し続けるっていうことは変わりないので」
JA全農は、これまで行われた2回の入札で、約20万トンの備蓄米を落札しました。
現状、出荷されたのは全体の24パーセントにとどまっていて、6月末までには66パーセントにあたる約13万トンを出荷するということです。