27日、輪島市役所を訪れたのは市内の仮設住宅に暮らす住民たち。要望したのは…

「災害リスクの少ない市街地での移転再建を決断いたしました。ご支援を賜りますようお願いいたします」

輪島市内中心部への集落単位での集団移転です。

元々、住民たちが暮らしていたのは中心部から南西に約5キロ。山あいの別所谷町です。

去年の地震のあと約40世帯80人のうち、半数が市内の仮設住宅へ。それ以外は郊外などに分かれて暮らしています。

こうしたなか、住民から安全な場所でもう一度集落でまとまって生活したいという声が上がり、集団移転を要望することにしたといいます。

この日は輪島市の坂口市長に対し、災害公営住宅の整備や住宅の用地確保についての要望書を手渡しました。

輪島市・坂口 茂 市長：
「別所谷町の皆さんにとっては重い決断だと思っております。いろんな生活の不便なことがあるならばですね、そういったところに集まっていただけるように、市としても全力で対応していきたいというのが方針であります」

別所谷町区長・丹保 眞一 さん：
「別所谷地区に住めないもので生活できないので、みんなで話し合って決めました。みんな離れ離れになるのかなと思ったんですけども、一応みんなまとまっているようなことができれば一番いいと思います」

輪島市で、市内中心部への移転を希望するケースは初めてで、市では国の集団移転促進事業などを活用してスムーズな移転を支援したいとしています。