【許される糖質は1日わずか8g】糖質制限の難病と闘う少年を支える温かな支援

ご飯やパンに麺も、果物もダメ…。『KYT news.everyかごしま』では去年、糖質を控えなければならない難病の少年を紹介しました。その後、番組宛てに「お子様のために何か出来ないだろうか」と一通のメールが届きました。放送を通して繋がったのは、子供の健やかな成長を願う母同士の絆でした。
2月。私達は久しぶりに、ゆう君に再会しました。遠出するときは、お弁当が定番です。
(ゆう君の母)
「ピザと卵焼きとパンケーキとハンバーグです」
簡単に「お店で外食…」とはいかない事情があるからです。ゆう君は糖質を、ほとんど摂ることができません。ご飯やパン、麺。根菜や果物に甘いお菓子や調味料もダメ。食べられるものが限られています。それでもゆう君は…
(ゆう君の母・ゆう君)
「すごい食べるの早いんですよ。学校でも一番に食べ終わるって」
「(食べるの好き?)うん」
ゆう君は国内で200人程しか診断されていない「グルコーストランスポーター1欠損症」と闘っています。エネルギー源であるブドウ糖を脳に取り込みにくい難病で、脳のエネルギー不足により、てんかん発作や発達の遅れ運動障害などを引き起こします。
最も効果的な治療法は食事療法。人にはブドウ糖が不足すると脂肪を分解してケトン体を作り代わりにエネルギー源とする機能が備わっています。そのため糖質を控え、あえてブドウ糖を不足させケトン体の元となる脂を多く摂ることで症状の改善に繋がるのです。
学校の給食も糖質が多いため毎日弁当を持参し、授業の合間には補食としてオイルを摂取します。油を大量に使う、ゆう君の食事には、家族の食費と別に月に4、5万円程かかるといいます。
(ゆう君の母)
「一番必要な卵とか生クリーム、バターとか、あとオリーブオイル。ほんと必要なものが上がっているからいかに節約しながら買うか…助成金が出れば一番助かるんですけど」