“ご飯おかわり無料”やめざるをえず…コメ高騰でラーメン店が苦渋の決断(宮城)

私たちの家計を圧迫しているコメの価格。
やりくりが大変という方も多いとは思いますが、コメの価格高騰で大変なのは飲食店も同じです。
“あるサービス”をやめざるを得なかった飲食店を、取材しました。
仙台市内に4店舗構えるこちらのラーメン店。
豚骨しょうゆベースのスープと、もちもちの自家製麺が人気を集めています。
ラーメンビッグ一番町店・岡田大輝店長
「非常に苦しいです。どこのお店さんもそうだと思うんですけど」
頭を悩ませているのは、上がり続けるコメの価格です。
14日発表された全国のスーパーでのコメ5キロあたりの平均価格は4214円。
14週連続の値上がりで、史上最高値を更新しました。
去年の同じ時期は2068円だったので、2倍以上です。
そんな中、店は苦渋の決断をしました。
ラーメンビッグ一番町店・岡田大輝店長
「今までだったら160円払ってもらえれば、何度でもおかわりできるっていうところだったんですけど、おかわりができなくなってしまうものに変わってしまいました。これだけコメの値段が上がってしまって、なかなか原価的にも厳しくてそうせざるを得なかった」
こちらの店では、“ラーメンをおかずにご飯を食べる”というお客さんも多く、毎日のように宮城県産のコメ約10升を炊いています。
しかし、コメの仕入れ値は去年の同時期と比べて6割~7割ほど上がり、全ての店舗で3月までに「食べ放題」のサービスをやめざるを得ませんでした。
客に話を聞くとー。
客
「まあ仕方ないのかなって思いながらも、何かいっぱい食べたいんだけどなと思う時はちょっと困っちゃいますね」
4月に入って、スーパーなどへの流通が本格化している備蓄米。
来週にも3回目の放出が予定されているほか、政府は7月まで毎月放出する方針です。
ただ、「いつ頃価格が落ち着くか」は見通しが立ちません。
コメだけではなく他の食材も高騰する中、店にとって苦しい状況は続いています。
それでも、客のためにやりくりをして「おかわり自由」の復活を目指している、といいます。
ラーメンビッグ一番町店・岡田大輝店長
「コメだけではなくラーメン全体だったり原価だったりを見直したり、いろいろサービスの変更をしたりって中で、一番大事な部分ライスのおかわりっていうところは何とか復活させようかなと思って」
店では、ご飯おかわりサービスを止めた代わりに、ご飯を頼んだ客に“崩しチャーシュー”をプレゼントしたり、麺大盛り無料サービスをしたり、少しでも楽しんでもらえるよう工夫している。