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生まれつき左手がなくても「可能性を信じる」ソフトテニスに挑む男子高校生に密着

2024年5月16日 20:20

高校の春季大会出場

先月、県内249のペアが参加する春季大会に出場した。
聖さんは2年生の先輩とのダブルスで出場するも、緊張のせいかリズムをつかめない。

聖さん
「みんな球も速いしコース上手だし」

お父さんも、応援に駆けつけていた。

お父さん
「場の雰囲気にのまれそうになりますねまずは大会を楽しんでほしい」

徐々に調子を取り戻す。
終わってみればゲームカウント4-0のストレートで初戦を突破。
勢いに乗った聖さんのペアは2回戦も完勝で勝ち上がった。

聖さん
「試合前は緊張しましたが、やってみれば馴染んできて、先輩ともしゃべって慣れてきました。」

中学3年生の時に書いた作文

「『どうせ出来ないし。』僕のいつもの口癖でした。」
聖さんが中学3年生の時に書いた作文。

ソフトテニスに出会い、家族に支えられながら挑戦する中で聖さんはありのままの自分を認め可能性を信じる大切さを学んだ。


大会2日目の3回戦。

先に2セットを取るが、相手も粘り強さを見せる。

応援の声
「これからだぞ」「流れ持ってこい!流れ流れもってこい」

ソフトテニスがくれた「仲間」

ソフトテニスが聖さんに与えてくれたものがもう一つ。
それは「仲間」
3回戦は突破し、4回戦の相手は強豪・聖ウルスラ学院英智。序盤から圧倒されてしまう。

聖さん
「上がっていけばいくほど相手強くなるし返すので精一杯になってくるし気持ちの余裕出来なくなってきていたので」

聖さんのペアも粘りを見せますが…この大会で優勝を果たした相手に完敗だった。

それでも、やりきった表情だった。

聖さん
「うーんでも楽しかったです。ペアともっと話し合って総体までに調節できたら」
高校生活での初の大会はベスト32という結果。

聖さんの挑戦は始まったばかりだ。