県内からも惜しむ声「長嶋茂雄さん死去」勝ちにこだわり “紳士たれ” その思いは球界全体に《長崎》

プロ野球・読売巨人軍の長嶋 茂雄 終身名誉監督が、3日に亡くなりました。89歳でした。
国民栄誉賞を受賞するなど、ファンから愛された “ミスタープロ野球” の訃報に、県内の関係者やファンから惜しむ声が聞かれました。
佐世保市の「九州文化学園高校 野球部」監督の香田 勲男さん。
元巨人のピッチャーで、当時監督だった長嶋 茂雄さんの下で、2年間プレーしました。
(香田 勲男さん)
「明るくて和やかなイメージがあると思うが、勝負の中では厳しい。うまくいかない連敗が続いた時には、非常にファンの人を思い、すごく強くなきゃいけない、負けてはいけないと言っていた」
長嶋さんの教えは、指導者としての自身の糧になっているといいます。
(香田 勲男さん)
「伝統ある巨人軍でよく “紳士たれ” と言われるが、常に勝って襟を正してというところは常に言われた。
長嶋さんの思いは、球界全体に伝わっているのではないか」
長嶋さんは、1958年に巨人軍に入団。
17年のプロ生活でリーグ優勝13回、日本一に11回輝くなど数々のタイトルを獲得し、“ミスタープロ野球” の愛称で親しまれました。
引退後は巨人軍の監督を務め、2013年には松井 秀喜さんと共に「国民栄誉賞」を受賞しました。
2000年に長崎市のビッグNで行われた「オールスターゲーム」では、セ・リーグのコーチとして登場。
(記者)
「きょうはコーチャーズボックスに立んですか?」
(長嶋さん)
「きょうはどうかな。ないかなぁ」
試合前には選手たちにノックする姿も披露し、ファンを沸かせました。
長崎市の新地中華街に店を構える「会楽園」の会長、林 敏幸さん(78)は、70年にわたるジャイアンツファン。
(会楽園 林 敏幸会長)
「これは長嶋さんから送ってもらったサイン」
サインや写真などは、林さんの宝物です。
選手や監督としてだけでなく、晩年までファンの前に姿を見せた長嶋さんが印象的だと話します。
(会楽園 林 敏幸会長)
「そこまで回復するには、相当のリハビリが必要だったと思う。それを成し遂げたのは病気に勝ったのと同じ。天国でも野球があれば行くんだろうと思うが、しばらくはゆっくり休んでほしい」
読売新聞グループ本社と読売巨人軍によりますと、長嶋さんは、3日午前6時39分に都内の病院で肺炎のため、亡くなりました。
89歳でした。
(長嶋 茂雄さん)
「わが巨人軍は、永久に不滅です」