ホタルの生息地減少 住む環境を守るには?「ホタルの光を後世に」 保全活動続ける人々《長崎》
(佐々町ホタルを守り育てる会 濵野 亙 代表)
「5年生の子どもに手伝ってもらって今3回目だがやってもらっている。これがずっと続いていってくれれば、子どもたちが大人になった時に子どもにもいろいろ教えてくれるのでは。たくさん増やすのは難しいが減らない努力はしていきたい」
ホタルを専門的に調べる研究者も-。
長崎大学 教育学部の大庭 伸也 准教授は、県の内外を回り、ホタルの光り方=「明滅」について研究しています。
(長崎大学教育学部 大庭伸也 准教授)
「五島の福江島で2016年5月にゲンジボタルを見た時に特殊な光り方をしていると気づいて、具体的に言うと明滅が早い。それをすごく不思議に思って調査を始めたのがきっかけ」
実際に比較してみると、長崎が2秒に1回光る「西日本型」であるのに対し、五島のホタルは1秒に1回「明滅」していることを発見。
全国で唯一の「明滅」だとして「五島列島型」と名付けました。
大庭准教授はこうした地域特有のホタルを大切にしてほしいと話します。
(長崎大学教育学部 大庭伸也 准教授)
「長崎ではないがそこの固有の遺伝子型ではないものが見つかってきている。別の地域のものを持ってきて離すのがよくない。その場所特有のものがいなくなっちゃう」
この日は、調査のため西海市大瀬戸町へ。
ホタルを見たことがないという研究室の生徒も一緒です。
(長崎大学教育学部 大庭伸也 准教授)
「出ると期待しているがちょっと気温が低いのが気になる」
ホタルは20度前後を好むそうで、気温をチェックしてその時を待ちます。
(長崎大学教育学部 大庭伸也 准教授)
「光った。気のせいかなと思ったが、また一瞬光った」
光り方を動画で撮影し、調査のために網で捕獲。
(長崎大学教育学部 大庭伸也 准教授)
「ゲンジボタルのオス。節が2つ光っている。一匹だとどれくらいばらつきがあるかわからないので。なるべく複数、確保するようにしている」
ホタル数匹、捕獲しました。
(長崎大学教育学部 大庭伸也 准教授)
「これがそのホタル。足を一本もらって遺伝子を調べる」
持ち帰ったホタルは遺伝子を抽出し、どの型に当てはまるのかデータをとっていきます。