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長崎くんち【銀屋町・鯱太鼓】亡き師匠の思い胸に過去最高の奉納を 町の伝統を子へつなぐ親子も《長崎》

2024年9月9日 6:45

今年 7月7日。亡き師匠高木さんの、4回目の祥月命日です。

町のメンバーなど 約50人が集まりました。

過去2回、据太鼓として出演し高木さんの指導を受けてきた 大野大輝さん35歳は、今年初めて担ぎ手に挑戦します。

(担ぎ手初挑戦 大野 大輝さん(35))
「私の人生は、今まで全部 高木さんに見てもらって、教えてもらって成長してきたので、成長した姿は高木さんに一番見てほしかった」

(長采 髙田 雄康さん(55))
「(時が経つのは) 早い、4年。天国から高木さんが見ていると、鯱も天高く舞い上がるように奉納したい」

思いを新たにしたメンバーは2日後、諏訪神社で初めての場所踏みに。

(担ぎ手初挑戦 大野 大輝さん(35))
「神事として一番大切な場所なので、気合いは入るんじゃないかな。みんなにとっても。(自分の担当とは) 反対の棒も意識しながら、シンメトリーになれるようにがんばりたい」

大野さんは、今回 初めて長男の晃輝くん4歳と共演します。

晃輝くんは山飾に乗って太鼓をたたく「囃子方」。

この日、櫓には 傷がつかないようにさらしを巻いた鯱が乗りました。

担ぎ手たちの顔も、引き締まります。

(長采 髙田 雄康さん(55))
「諏訪神社場所踏みで、一番最初の稽古になる。

それぞれ思いはあると思うが、がんばれ。昨日までの所作の確認を、ここできちっと意識して全員でやってくれ」

1番の見せ場は “ホーライコ” のかけ声とともに鯱が空に舞う「上げ」です。

かけ声と「囃子方」との呼吸を合わせ、一体感を生み出します。

山飾は 水平に高く。

すべてをそろえなくてはなりません。

晃輝くんも、初めは高さを怖がっていましたが、今では真剣な表情で太鼓をたたきます。

(担ぎ手初挑戦 大野 大輝さん(35))
「ちょっとずつ 子どもなりに成長しているなと思うので、子どもにとってもあと残り3か月間は、すごく大きなものになる」

(青木雄大アナウンサー)
「うまくいったかな?」

(長男 晃輝くん(4))
「うまくいきました」

親から子へ、先輩から若い世代へと『町の伝統』は受け継がれます。

8月に入り、八坂神社での場所踏みで これまでの「上げ」の回数は501回となりました。

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