長崎くんち【興善町】絢爛豪華 “能” 由来の本踊 歌舞伎の効果音で勇壮な連獅子×蝶の精の美《長崎》
(附け打ち第一人者 山崎 徹さん)
「首の振りだけじゃなく、右足が伸びている感じとか、くせみたいなのがある。そこを狙ってもらう」
獅子の動きに合わせようとしますが、思うようにタイミングがつかめません。
(藤間峰織貴 師匠)
「スピードを速くするとかではなく、力をぐっと封じ込めて。そこから上にあげていく」
この日の稽古は本番と同じ生演奏。
スピードやリズム感…。
それぞれの場所や雰囲気を感じながらの演奏。
その生の音にあわせて踊ることの難しさに直面していました。
(白獅子 藤間織月さん)
「やっぱり難しいと実感した」
(赤獅子 藤間織貴祥さん)
「録音と生の音では全然違う。タイミングや間の取り方というのが、今後の課題になる」
前回との違いを見せたいと意気込む織星さんは…
( 附け打ち 藤間織星さん)
「獅子の勢いをより増して、より華やかな感じを出すとか。タイミングよく入ると多分とっても気持ちいいはず。そのように入れられるとベスト」
7月。諏訪神社での初めての場所踏みです。
室内の稽古場とは異なり、凹凸のある石畳。
足元に気を取られ、動きが小さくなってしまいます。
初日の稽古は、約1時間。
(藤間峰織貴 師匠)
「きょうは何となく踊りどころではないというか、あまり美しくはなかったが、きょうの感覚をよく覚えて」
1か月間の稽古の成果が思うように発揮できず、新たな課題も。
(白獅子 藤間織月さん)
「外になると音も聞こえづらくなったり、足袋で室内で稽古するより足の滑りが違う」
ツケの音も屋外では、これまでよりも力を込めなければ納得のいく響きが出せません。
( 附け打ち 藤間織星さん)
「踊場はすべて石畳。手に来る衝撃が (床と)ずいぶん違う。まだまだお稽古と工夫が必要」
峰織貴 師匠は、踊子たちの意気込みに期待を寄せます。
(藤間峰織貴師匠)
「待ちに待ったというような気持ちがこもっていると思った。そのエネルギーをしっかりと本番に向けて発散し、素晴らしいものに変わっていくといい」