希少なベルガモット栽培で故郷に新たな名産を 雲仙市の兄弟がフルーツ&クラフトビールに挑戦《長崎》
▼ベルガモットを使った大人向けの商品を考案
そこで2人が考えたのが・・・。
ベルガモットのクラフトビールです。
長崎市の醸造工場に依頼して、去年11月に商品化しました。
桂樹さんの農家バーなどで販売したところ、500本が3か月ほどで完売したそうです。
(青木 雄大アナウンサー)
「新しい。柑橘系のさわやかな香りの後に、独特の苦みがほんのり広がる。美味しい」
甘く清涼感があるベルガモットのビールの開発に、醸造する側も・・・。
(O/A NAGASAKI CRAFT BEER 三浦 京子醸造責任者)
「ベルガモットの香りの高さは、とにかくトップクラス。やってみたいと思った」
現在は、工場で「第2弾のビール」を生産しているそうです。
▼地元への売込みで目指すは「雲仙市の新たな特産品」
(渕上 桂樹さん)
「こんにちは渕上です。きょうはよろしくお願いします」
クラフトビールの販路を拡大しようと、各地で営業活動も行っています。
この日訪れたのは、雲仙市の旅館です。
(渕上 桂樹さん)
「雲仙市に観光に来てくれる人は、地元ものを飲みたいという方が多いと思う。これが雲仙市の香りかと楽しんでもらいたい」
(旅館末廣 古賀 理代 女将)
「どこで客との会話の突破口を開こうかと思う。なので、そういう物語があれば、なおお客さんと話をするのにもモッテコイ」
見事、取り扱ってもらえることに。
旅館の女将も、地元を盛り上げるきっかけになればと話します。
(旅館末廣 古賀 理代 女将)
「この話を聞くと、飲んだ後も長崎の思い出としてお飾りができると思った。そういうお手伝いはしたいと思った」
クラフトビールの販売も、軌道に乗ってきました。
2人には、もう1つ抱き続けている大きな夢があります。
▼日本最大のベルガモットの果樹園に そして新たな雇用創出の場に
(渕上 桂樹さん)
「ベルガモットの果樹園として、日本最大の農園が誕生する予定。みかんとか他の柑橘と同じくらいになる予定」
果樹園をつくることです。
雲仙市の耕作放棄地に目をつけ、市から借り上げました。
4年前には、雑草が生い茂っていた約4ヘクタールの場所を、半年かけて整備。苗木を植えられる状態にしました。
(弟 敏秀さん)
「ものすごく大変な作業だが、ここをどうにかしてベルガモットの谷にするぞという気持ちの方が強かった」
(渕上 桂樹さん)
「自分たちだけじゃなくて、できればもっと若い人や次の世代、その次の世代もできるような仕事を作れたらいいと思って」
2人の行動力に土地を貸した市の担当者も驚いています