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平和への願いを “長崎の鐘” の音に込めて「100歳の被爆者」命ある限り仲間とともに《長崎》

2024年8月9日 20:20

平和への誓いを読み上げる被爆者の代表として、多くの参列者を前に語った中村さん。

(中村 キクヨさん)
「つい3年前、55歳を迎えた被爆2世の次男は “白血病” で亡くなりました」

訴えたのは、次男・廣さんを白血病で失った苦しみです。

白血病と分かった後、廣さんの妻が自分を無視したり、つらく当たったりするようになったといいます。

その訳を知ろうと医師に尋ねると。

(中村 キクヨさん)
「国としては親から子に因果関係は認めていないけど、『僕は多分、お母さん(キクヨさん)からもらったお乳で、白血病になったと思う。そうとしか考えられん』と…」

息子の早すぎる死は、自分のせいではないか…。

苦しみは、今も続いています。

(中村 キクヨさん)
「病気を与えたっていうことは、もう本当に申し訳ないという気持ちが。私にとっては “重し” にずっとなっている」

『平和への誓い』をきっかけに、訪れた海外などでも自身の体験や思いを語り始めた中村さん。

6月に開かれた手帳友の会の総会では、ともに歩んできた仲間たちに、100歳を祝ってもらいました。

(中村 キクヨさん)
「あと残された時間はそう長くはないと思うけれども、平和に対する気持ちは一つも変わりません。私にできる小さな平和運動でも、皆さんと一緒に手を取られながら続けてこうと思う」

7月9日。長崎の鐘を鳴らす活動は、未来を担う子どもたちと一緒でした。

(中村 キクヨさん)
「この子たちには、平和をずっと続けていってもらいたい」

今も続くロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃。

多くの子どもや市民が犠牲になっています。

(中村 キクヨさん)
「ニュースで見ながらいつも悲しんでいる。戦争のむごさ、悲しさをみなさん知ってもらって、平和を元通りにしてもらいたい」

命の限り… 。
できることを、平和に向かって歩み続けます。

最終更新日:2025年3月1日 22:59