「幻のそば」を広めて、諫早を「そばのまち」に 伝統普及に取り組む男性とベトナム人の挑戦《長崎》
(松永 孝典さん)
「ちょうどいいぐらい。出来が。そば屋も喜ぶと思う。香りがいいって」
地域の農産物を販売する農業生産法人を、2003年に設立。
もともとは、地域の人が自分たち用に栽培していたそばを、特産品にしようと少しずつ生産を拡大してきました。
一方で自身も高齢になり、1年前に中瀬さんと出会って、高来そばの未来を託すことを決意したそうです。
旧高来町にある直売所ではこの日、台風で壊れた看板のかけ替えが行われました。
(中瀬 謙さん)
「イメージが変わった」
デザインを手がけた中瀬さん、こだわりは…
(中瀬 謙さん)
「直売所のイメージが分かるように果物の絵を入れ、食事処も今まで認知してない方が多かったから」
高来そばをはじめ、農産物の販売。
5年前には食事処もオープンし、地域の魅力を観光客らに伝えています。
(松永 孝典さん)
「諫早市内に10軒程度、幻の高来そばを使ったそば屋ができればなと思っていた。体が続く間は彼を一生懸命下支えして、そばの食べ歩きができるまちづくりができるように、彼にお願いしたい」
(中瀬 謙さん)
「松永さんはいろいろな思いがあってやってきたので、私は引き継いで、それを守りながら拡大したい。地域おこしの目的で人気の店を作りたい」
食事処で提供するのは「どろりそば」と「ざるそば」のみ。
そこで、いま考えているのが “新メニュー”。
使うのは、地元で捕れたイノシシやカモ肉。ジビエを使ったメニューの試作を進めています。
(永尾 洋一さん)
「ジビエそばというのは(地元に)ない。せっかく捕れているので、それをおいしく食べてもらうようにしてもらいたい」
ジビエの加工、販売を行う組合の永尾洋一さんが協力してくれることに。
イノシシ肉をゆで、カモはじっくりと出汁を取ります。
(永尾 洋一さん)
「天然のものは、いろいろ食べているからおいしい。全然味が違う」