学校給食に「A-5ランクの長崎和牛」生産者支援の企画 生産者は“危機的状況”打開に向け集会《長崎》
物価高騰や円安などの影響で、苦境に立つ畜産農家を「消費」の面から支援します。
7日、大村市内の中学校では「長崎和牛」を使った給食が振る舞われました。
生徒たちが運ぶ給食。本日のメニューは……。
大村で育てられた長崎和牛を使った「長崎和牛炒め」です。
(生徒)
「手を合わせてください。いただきます」
(生徒)
「えっ、うまっ!(肉が)とけますね。めっちゃおいしい」
(生徒)
「美味でした!大変美味です。(味付けは)めっちゃ、ちょうどいいと思った」
和牛の消費拡大のために、大村市が企画。
市内全ての公立中学校の学校給食に “大村産長崎和牛” が提供されました。
「A-5ランク」のおいしさに食が進みます。
(生徒)
「今まで食べた中で(一番)高級なやつだと思うから、最高の最高ですよ!」
(生徒)
「A-5ランクを食べることはないので、すごく今、幸せです」
和牛の消費拡大を図る背景には、厳しい経営を強いられている畜産農家の実情が…。
先月、長崎市で行われた生産者による集会。
円安や物価高に伴い、生産コストは5年前と比べて1.5倍に値上がり。
生産者の厳しい状況を打開しようと23年ぶりに集会が開かれ、消費拡大に取り組む考えを共有しました。
(JAながさき西海 松本 康明 理事)
「エサも高騰している。おいしいが、高い。
消費者が手が届かないような価格でしか出せないところで推移している。
日本の和牛を、しっかり海外に向けてPRしてもらいたい」
長崎和牛を味わった中学生に尋ねると…。
(記者)
大村で育てられた牛肉と知ってましたか?
(生徒)
「そうなんですか?(地元に)畜産のイメージがなかったので、今 感動している」
(校長)
「(地元の)食材を提供していただく。本当にすばらしいことだと思う。(生徒には)これからも給食を残さずに、しっかり食べるように学校でも指導していきたい」
大村市は「物価高騰に伴って生産者の負担が増えているので、 持続的な消費拡大につなげていきたい」としています。