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思い出いっぱいの学び舎 150年の歴史に感謝を込めて 福江島の小学校閉校式《長崎》

2024年3月15日 7:00

かつて、700人以上の児童が在籍した時代もあったといいます。

(崎山小学校 中山 末永 校長)
「地域にそれだけ子どもがいるのは、にぎやかな地域だったんだろう。想像できないような世界だった」

アルバムで気になったのが、ところどころ登場するこの七福神姿の子どもたちです。

(崎山小学校 中山 末永 校長)
「よくわからないんです」

約80年前に卒業した牟田ナルさんに、この謎の七福神について話しを聞くことができました。

御年92歳です。

(卒業生 牟田ナルさん)
「学芸会がある時にこんなことをしていた。学校の式場に持ってきて飾る」

(冷川小粹アナウンサー)
「学芸会の時は歌を歌ってたりしたんですか」

(卒業生 牟田ナルさん)
「うん 歌は歌ってた」

山に囲まれたこの地区に伝わる子守唄を教えてもらいました。

<子守唄>
♬ 崎山名所は、箕岳、臼岳、門前、それに火ノ岳

▼思い出がいっぱい 学び舎に感謝

学校の教員だった牟田さん。

崎山小への赴任はありませんでしたが定年後、非常勤講師として、30年間崎山にわたり、崎山小の子どもたちを見守りました。

(卒業生 牟田ナルさん)
「(知らないと)困ることを教えていたり、授業をした。怒らなかった。思ったことを話すように、あいさつ以外のことを話すように言った」

そしてナルさん、そっとつぶやきました。

「寂しかよ、崎山小がなくなるのは。悔しいね」

閉校式を2日後に控えたこの日。

地域の人たちが会場の設営のため、集まりました。

懐かそうに写真を撮るのは、卒業生の松本麻美さん。

現在、ポップスユニット「Tree」のボーカルとして、東京で音楽活動を行っています。

(卒業生 松本麻美さん)
「私は放送部だったので、ここをよく使っていた。伴奏のピアノを弾いたりしていた」

子どものころ、ここでアーティストになる夢を抱いた松本さん。

閉校式では、ふるさとへの思いを込めた歌で母校への感謝を伝えます。

(卒業生 松本麻美さん)
「本当に寂しいけれど、最後の最後に気持ちを込めて歌いたい」

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▼受け継がれる「さっきゃま魂」