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思い出いっぱいの学び舎 150年の歴史に感謝を込めて 福江島の小学校閉校式《長崎》

2024年3月15日 7:00

▼受け継がれる「さっきゃま魂」

少子高齢化で人口減少が進む「五島列島」。

このふるさとで代々、家業を受け継ぐ人もいます。

繁殖牛を育てる野口大輔さん、38歳。

長男の兼大くん12歳、二男の海稀くんは10歳、長女の和愛さんは7歳です。

朝から夜まで働く両親の背中を見て育ちました。

農畜産業が多いこの地区では、汗を流して働くその精神を「さっきゃま魂」というそうです。

(二男 海稀くん(10))
「(手伝いは)楽しい。牛がたくさんえさを食べてくれるから」

(妻 和美さん(38))
「(子どもの手伝いは)助かります。うれしい。山も海も見えて、すごく気持ちがいい。人柄も優しくて、そんなところで子どもを育てたいと思って、崎山にきた」

野口さん自身も、父・兼幸さんの背中を見て育ったと話します。

(父 兼幸さん(63))
「僕から移譲したんじゃなくて、自分から手を挙げて『牛やるぞ!頑張るぞ!』って。息子にはまだまだ先が長いので、頑張ってほしい」

(野口大輔さん(38))
「今の子どもたちがあと10年20年後先に、崎山に住んで住みやすい町になってくれれば」

▼150年間ありがとう

いよいよ式当日、卒業生たちが続々と集まってきました。

(卒業生)
「懐かしいなー」

「山下です、松下です」

92歳の牟田さんも、教え子たちとの再会を喜びます。

(アナウンス)
「一同、礼」

(野口兼大さん(6年生))
「親子レクリエーションは、お父さんやお母さんたちが一生懸命計画してくれたので、楽しくできました」

(6年生全員)
「崎山小学校、150年間ありがとう」

<校歌>
♬ われらが里の山々は その名も高きホマーテよ まろき姿の美しく 我らが里を 守るなり

「2、1、どうぞ」

式のあとは、記念碑の除幕式。別れの時が近づいてきました。

最後は、卒業生の松本さんの歌で締めくくります。

<蒼き故郷>
♬ この美しき 故郷の大地よ 白浜に落つる 紅色の椿の花 温かな絆が私を育てた 

地域とともに歩んだ150年。

学び舎での思い出は、宝物として、一人一人の心に刻まれます。

~ いつまでも 輝き続けるあなたの 笑顔で ~

最終更新日:2025年2月20日 13:38