給食費 波佐見町が全小中学生対象に来年1月から無償化へ 県は「国の責任で」実施求める《長崎》
学校給食費の無償化に向けて国が検討を進める中、独自での実施にむけ準備する県内の自治体も出てきています。佐世保市も来年度から中学3年生を対象に始めるほか、波佐見町は、来月からすべての小中学生を対象に、無償化する方針です。
5日、県議会で行われた一般質問。
大石知事に対し学校給食費に関する見解が問われました。
(堀江 ひとみ議員)
「学校給食無償化の実現のために力添えいただきたいが知事の見解を求めたい」
(大石知事)
「少子化が進行する中子どもを安心して産み育てることができる社会を実現するためには切れ目のない保護者負担の軽減を図ることは非常に重要」
学校の給食費を巡っては、保護者の負担軽減などを目的に自治体ごとに無償化する動きが出てきています。
子ども・子育て支援を最重要政策に掲げる佐世保市の宮島市長は、市立中学校の3年生の給食費を来年度から無償化することを先月、明らかに。
波佐見町もすべての小中学生を対象に来月から無償化する方針を固めたということです。
現在、国の臨時交付金を活用して実施している自治体はありますが、佐世保市と波佐見町は自主財源を使って継続的に取り組む方針です。
一方で、継続した財源が必要となるため、独自では実施できない自治体も多くあるのが現状。
県も…
(大石知事)
「給食費の無償化を県独自で行うことを想定すると、多額の費用を要することから非常に難しさがあると認識している」
全国一律での実施を求める声も挙がる中、国は、今年6月、給食費無償化の実現に向けて、全国で実態調査を行い、1年以内にその結果を公表する方針を示しています。
県は、財源を含め、国の責任で具体的な施策を示すよう、全国知事会などを通して要望するとしています。