「2世 3世とつなげていく思い」平和祈念式典で奉安 “原爆死没者名簿”の筆耕作業始まる《長崎》
8月9日の平和祈念式典で奉安される「原爆死没者名簿」の筆耕作業が始まりました。
筆耕を担当して24年目の、被爆2世の女性が追悼の思いを込めます。
この1年間に亡くなった被爆者や、原爆の犠牲になったと新たに判明した人の名前を、一文字一文字丁寧に記していきます。
筆耕を担当するのは、長崎市の書道家で被爆2世の森田 孝子さん 77歳。今年で24年目です。
(被爆2世 森田 孝子さん)
「どうぞ安らかにお休みくださいという思いで、毎年書いている。毎年重ねるごとに、継承の大切さを強く感じる」
1968年に始まった名簿の作成。
今年は、去年8月以降に亡くなった人や遺族から申し出があった人など、約3300人の名前が新たに記されます。
被爆者から直接「あの日」の話を聞き届けたい言葉を “書” にする活動も行っている森田さん。
被爆80年となる今年、改めて平和の尊さや被爆の悲惨さを考えてほしいと話します。
(被爆2世 森田 孝子さん)
「小さなことでもいいので、2世、3世につなげていくという思いを、大切に皆さん受け止めてほしい」
筆耕は8月5日まで行われ、8月9日の平和祈念式典で奉安されます。