将来の夢は “パラリンピック出場” 日本パラ水泳連盟の育成選手「高校生パラスイマー」の挑戦《長崎》
(母 舞奈さん)
「切断する時が、1番悩んだ。両足を切断する方法があると先生に言われたが、どうにか自分の足を残してあげたい気持ちがあったから、お母さんたちは手術を選んだ」
(森田 悠月さん)
「お母さんたちのおかげで片足残って歩けたり、それこそ水泳とか泳げなかったかも」
手術から11年。
右脚の義足は体の成長にあわせて、約1年ごとに新調してきました。
(森田 悠月さん)
「単純に膝から下が短く、上半身が大きくなったら体重が増えて負担がかかりやすくなる。痛みやすくなった。中学校、小学校の時と比べて」
▼新たなトレーニングや家族の支援が後押し
泳ぎのレベルアップに向け、今年から週に一度通っている場所があります。
(指導)
「はい。3、4」
県内で唯一 パラスポーツトレーナーの資格を持つ、小森 峻さんにリハビリを受けています
(道ノ尾 みやた整形外科 小森峻先生)
「森田君の場合は、体幹とか股関節周囲が正常と同じように働くことができるので、そこをしっかり安定させた状態で、足のキックや上半身の動きというところにしっかり連動するトレーニングをしている」
懸命に頑張る悠月さんを見守るのは、母の舞奈さん。
通学のほか、プールやトレーニング先への送り迎えなど いつもそばでエールを送っています。
(母 舞奈さん)
「過保護なのかと思うことも多々あるが、今しかできないことかなと思うことがある。どうしても他の競技と違ってパラ競技はある程度付き添いが大事。いずれ自立はしていくが…」
▼夢に向かって一歩、一歩…
自己記録の更新を掲げ、迎えた「九州障がい者水泳選手権大会」。
しかし… 時折 咳をする悠月さん。
数日前に体調を崩してしまい、コンディションに不安を抱えているようです。
(森田 悠月さん)
「この前体調を崩したときに、首回りが苦しくて…」
(母 舞奈さん)
「頑張ってね」
家族の声援に後押しされて挑むのは、最も得意とする『400メートル自由形』です。
思い切り飛び込んだあと、懸命な泳ぎを見せ…。
そして最後はラストスパート。