【被爆80年】若い世代の発想で “新スタイルの平和発信” 被爆者のバトン受け継ぎ目指すこと《長崎》
この日のテーマは『長崎を最後の被爆地にできるか?』。
「できる」や「難しい」など、4つの選択肢の中から自分の考えを選びます。
(児童)
「私は(長崎を最後の被爆地に)たぶんできると思う。
長崎と広島の被爆者団体がノーベル平和賞を受賞したから」
世界情勢にも触れながら自らの意見を伝え、仲間と平和の考えを深めました。
対話型授業は、長崎市教育委員会が2018年度からスタート。
(長崎市教育委員会 德永 達樹 生徒指導係長)
「他者の意見を尊重できる子どもたちが育つことが、一番平和に向けての学習なのでは。先生方も豊かな学びに変えようと工夫をいろいろ重ねてやっているのが、私たちも伝わってくる」
これまでに24の小中学校が ”実践協力校” となり、取り組んできました。
(2024年12月現在)
女の都小学校で授業のあと、開かれたのが…。
(長崎市教委員会)
「平和教育再編部会を開会する」
授業内容の反省や、今後に生かすため話し合われる「平和教育再編部会」。被爆の継承に携わる委員らで構成されています。
(ピースボランティア)
「若者の平和活動が増えているので、小学生も、より身近に平和について考えているのではないか」
一方で、被爆体験を “自分事” として考えられる人材の育成が課題との意見も。
(平和推進協会)
「長崎を最後の被爆地にできるかという問いに対して、できると答えた子どもたちが誰もいなかった。すごくさみしい。繰り返さないためにはどうしたらいいか、感じて考えてもらえたらいい」
(長崎市被爆継承課)
「小学生の中で、戦争や平和がネガティブなイメージになっているように感じた。
もっと身近なところから、できることを考えていくような取り組みも大切」
おととし、実践協力校になった長崎市の茂木中学校。
被爆2世の小宮 伸二教諭が担当しました。
対話型授業はテーマ選びが難しいといい、教諭が核兵器廃絶への信念をもっておく必要があると話します。