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【被爆80年】若い世代の発想で “新スタイルの平和発信” 被爆者のバトン受け継ぎ目指すこと《長崎》

2025年1月9日 6:45

(小宮 伸二教諭)
「例えば、“原子爆弾の投下は是か非か” というテーマを与えてしまうと、(是の)根拠のある理由を言ったときに、子どもたち(の気持ち)が揺れる。
それでも(教諭が)原子爆弾はダメというところに行きつく目標がしっかり見えていないと、そういうテーマの場合は間違いなくやらないほうがいい」

原爆投下後、被爆者の救護所が設けられた茂木地区。

遺体は近くの海で荼毘に付され、まちには原爆慰霊碑が建立されています。

茂木中学校ではこれまで、地元でも課題となっている “国が定める被爆地域” の外で原爆にあった「被爆体験者」についても学んでいます。

また 地区内などの被爆遺構巡りを行ったりと、積極的に平和学習に取り組んできました。

(小宮 伸二教諭)
「平和教育は、命の教育だと思っている。自分の命も他人の命も大事に大切にするかけがえのないもの。長崎で何があったのかということは、きちんと伝えていきたい」

平和の種は、芽吹いています。

茂木中で去年立ち上がった「MIRAI」というプロジェクト。

(生徒)
「平和を発信することには変わりないので、大規模に他県や全国的に発信できたらいい」

1年生から3年生までの18人のメンバーで活動しています。

“原爆の惨状” と “今” や “未来” を描いた2メートルを超える壁画や、オリジナルデザインの平和Tシャツの制作のほか、平和ソングもつくりました。

作詞作曲は全て生徒が手がけ、中学校のホームページで発信しています。

(濵口 晃実さん)
「大規模な戦争をしてきて、そこから学んで今の生活を少しでも、より平和な方向に頑張っていくという思いを込めている」

この日 MIRAIのメンバーは、核兵器廃絶を目指して活動している “高校生平和大使”らのもとへ。

(中学生)
「Tシャツを売って出た利益を、高校生平和大使のみなさんへ。平和のために役立ててほしくて持ってきた」

イベントなどで販売したTシャツの売上金、約5万円を目録として手渡しました。