「楽しむことを諦めない場所」理学療法士サポートのグランピング施設 障害ある人も家族旅行を《長崎》
▼障害があっても旅行、そして人生を楽しんでもらいたい
(子どもたちと一緒に)
「いち、に、 いち、に。 上手になったね」
長崎市城山町にある「こどもトレーニングひろば しろやま」。
発達障害や体の不自由な子どもたちを支援する事業所です。
宮田さんは、この事業所を運営する企業「ユースリー」の代表。
10年前に立ち上げ、障害のある子どもたちと家族のサポートを続けてきました。
ただ・・・。
(理学療法士 宮田 貴史さん)
「ふと考えた時に、(子どもたちや家族が)安心して暮らせるようになることが目的なのか?という疑問が自分自身に湧いてきて。何のためにこの子たちが生まれてきたんだろうと考えた時に、楽しんでもらいたいな人生をと」
宮田さんの長男 結丞くんにも障害があり、家族でそろって出かけることはハードルが高かったといいます。
(理学療法士 宮田 貴史さん)
「旅行にいった記憶がほとんどなくて、家族全体で家族写真とかも見返すと少なくて」
障害がある人たちは、車いすでの移動の難しさやトイレや入浴の心配など外出を阻む障壁が多くあるといいます。
去年、国土交通省が行った調査でも「障がいがある人の25.8パーセントが国内での宿泊を伴う旅行はしていない」と 答えています。
(理学療法士 宮田 貴史さん)
「障害があっても、安心して遊びに行ける場所をつくってあげようと思ったのが、まず最初のスタートライン」
「アウトドアに行けるなら、どんなお出かけだってできる」と勇気を与えたい。
▼自力で起きられなくても 景色や家族との会話を楽しめる配慮
宮田さんは、障害のある子どもを持つ親や、事業所の利用者から意見を聞きながら、2年間にわたって施設の設計を進めてきました。
特にこだわったのは・・・。
(理学療法士 宮田 貴史さん)
「冷暖房がある所じゃないと旅行に行けないという声が多かったので、ドームテントに強力な冷暖房を入れている」
障害によっては、体温調節が難しい子どもたちもいるため、脱衣室にも冷暖房を。外のデッキにも完備しています。
また、ベッドにも特別のこだわりが・・・。