×

住民や企業も協力し魅力向上へ 西海市「未来につなぐ脱炭素社会への挑戦」《長崎》

2024年3月19日 6:45

▼“間伐材”の活用 売上金は独自の地域通貨に

土地の約半分を森林が占める、西海市ならではの取り組みも本格化しています。

(木の駅西海の森実行委員会 楠本 強 会長)
「俗に言う間伐材。市場価値がない材木を切り出して活用しようという事業」

“間伐材”を活用した「木の駅西海の森」プロジェクトです。

人工林におけるヒノキの割合が、94%と県内で最も多い西海市。

プロジェクトに加わるのは、森林組合や市民団体、そして地域住民たち。

間伐材を薪やチップに加工して、“付加価値”をつけて販売し、その対価を受け取る取り組みです。

(木の駅西海の森実行委員会 楠本 強 会長)
「石炭や石油を燃料として使用してきた部分を、二酸化炭素の排出量を減らすということでバイオマス化」

売上金は、独自の地域通貨、1枚500円の “ログポイント”に還元。

ログポイントは、早ければ来月頃にも、大瀬戸町雪浦地区の飲食店など14店舗で利用できるようになり、地域の経済循環にもつながります。

(木の駅西海の森実行委員会 楠本 強 会長)
「これを機に西海市を活性化できないか。そのために賛同いただく市民のみなさんを、もっと増やしていきたい」

▼バーチャル空間に西海市を制作 若者にも興味を

市民に身近に感じてもらうための工夫も。

地域商社「西海クリエイティブカンパニー」では。

(西海クリエイティブカンパニー 宮里 賢史 社長)
「私たちが持っている太陽光パネルを、実際にバーチャル上に置いてみたものになる」

若い世代にも関心を持ってもらおうと、AIを活用し、バーチャル空間に西海市を作りました。

(西海クリエイティブカンパニー 宮里 賢史 社長)
「将来的に洋上風力ができてくれば、海の方を見ると風車ができる。太陽光パネルが増えていけば、どんどん増えていくので、まちの脱炭素の動きがここを見ると一目瞭然になってくる。私たちの世代よりも、子どもたちの方がより敏感に“自分事”としてとらえている」