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「元寇」関連遺物は4000点以上 地域の歴史を解き明かす “公務員ダイバー” 43年続く海底調査《長崎》

2024年3月20日 7:00

(國學院大学 池田 榮史教授)
「それを使うと、期間も安全性も格段に高まることが分かってきている。保存処理の方法をうまく作り上げることで、従来の時間よりもすごく短くて、安全に保存処理できる状況を作っていく。そういった実験をしている」

トレハロースを溶かした水槽の中には、去年引き上げられた元寇船の大型いかりが。

10年以上かかるとされた保存処理は、トレハロースの活用で、2~3年に短縮され、劣化も防ぐことができるそうです。

(松浦市文化財課  安木由美主事)
「残していくことで、後世の人たちにも “元寇” を体感してもらうことができるので、仕事としてとてもやりがいがあると思っている」

(國學院大学 池田 榮史教授)
「このことがうまくいけば、将来的には船を引き上げて保存処理をして、展示をするというところまでの道筋が見えてくる。
“探す” という段階から、これを “保存し活用する” というレベルの作業を、継続的にやっているところというのはここしかない」

▼さらなる活躍が期待される「公務員ダイバー」

水中考古学の聖地と言われるようになった松浦市。

海底遺跡を舞台に、公務員ダイバーの活躍は続きます。

(松浦市文化財課 早田晴樹 副主任)
「潜る公務員というと面白い肩書きだと思うが、遺跡は陸上だけではなくて水中にもいろんな遺跡がある。目を向けてほしい」

最終更新日:2025年2月20日 13:43