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【特集】泳げないカバと飼育員の愛情物語 日本初の人工哺育で育ったカバのモモ30歳に《長崎》

2024年3月8日 15:01

(伊藤雅男さん)
「あまり長かったので、死んでないかなって。悪いほう、悪いほうに考えちゃうから」

伊藤さんの思いにモモが答えたのか、生まれたカバは女の子。

「ゆめ」と名付けられました。

▼立派な母カバ「モモ」 子どもたちも全国各地で活躍

その後もモモは、元気な子を次々と出産。

2009年に生まれた龍馬は、鹿児島の平川動物園に引き取られ、人気者に。

モモが17歳の時に生んだのが、甘えん坊でやんちゃな男の子、百吉です。

1歳になる頃、北海道の旭山動物園へ旅立ちました。

百吉には、"凪子”という子どもが生まれ、モモはついにおばあちゃんに。

幸せ続きのモモでしたが、最愛の夫 ムーが急死したあとはさみしそうにしていました。

▼いくつになっても モモはバイオパークの人気者

そんなモモのためにと、伊藤さん。

新たなお婿さん探しをはじめます。

選んだのは、神戸の王子動物園にいた出目太くん。18歳も年下です。

二人の間には息子テトが誕生。

人工哺育で育てられ、泳ぐこともできなかったモモですが、5頭の子を産み、立派な母カバになりました。

長崎バイオパークには「モモ」の姿を一目見ようと、今も全国から多くの人が訪れています。

さらに公式YouTubeに公開された「モモの家族」がスイカを食べる動画は、世界中の人に注目され、再生回数は、なんと1億回を超えました。

今年3月6日で30歳、人に例えると還暦を迎えたモモ。

バイオパークのアイドルは、これからも伊藤さんに支えられながら、みんなの笑顔をつくり続けます。

最終更新日:2025年3月24日 16:26