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担い手不足に高齢化など2024年問題解決を模索「物流を守る」トラック業界の取り組み《長崎》

2024年3月25日 6:45

県トラック協会が、去年、加入事業者を対象に行った調査では、67.4%が「人手が不足している」と回答。

県内では、ドライバーが600人あまり足りない現状です。

(県トラック協会青年部 古川 智憲会長)
「運転手人材の確保をするためには、もう1段階、2段階くらい運賃の値上げをしないと、このまま何もしないでおくと、2030年には、今の30%の物量が運べなくなるということが実感としてある」

トラック協会は、ドライバー確保のための取り組みを進めています。

▼新たな方面へも運送業の魅力アピール

全国に先駆け、障害者や刑務所での刑を終えた人たちの雇用に向けて検討を開始。

小学校での出前授業も始めました。

学校でトラックを展示し、子どもたちに仕事の魅力を伝えました。

(東部運輸 陶山 亮課長)
「トラックの中でも大きいものを運べる “トレーラー” というタイプ」

運送で使われるトラックには、様々な種類があります。

2つの車両が連結したトレーラーや、主に重機などの運搬で活躍するセルフローダー。

車両とクレーンが一体となった「移動式クレーン車」など、運ぶものによって、使い分けられています。

そんなトラックを操るのが、技術を持ったドライバーです。

坂本 健一さんは、ドライバー歴20年です。

長崎特有の狭い坂道もハンドルを巧みに操り、スムーズに運転します。

(東部運輸 坂本 健一さん)
「結構道沿いに(家が)建っていたら、大きいトラックが通った時は地面が揺れる。そういったことも気を付けながら、ゆっくりと焦らず走行するようにしている」

歩行者や対向車など、安全面に最大限配慮しながら日々、ハンドルを握っています。

(東部運輸 坂本 健一さん)
「働き手にも家庭があって、守るものがあるので、その辺をしっかりやっていけるような体制が整えば、この業界も人が増えていくのではないかと思っている」

運転技術を受け継ぐ若手ドライバーも奮闘しています。

田﨑 正嗣さんは、東部運輸に入社して4年目。

(東部運輸 田﨑 正嗣さん)
「特に大型は運転するのは楽しい」

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▼労働環境を整えるチャンス「業界の改革を」