建築物や所蔵品など歴史的価値「長崎大学経済学部」創設120周年に学生たちが伝える活動《長崎》
一方、経済学部の聖地「瓊林会館」に保管されているのは…
(経済学部4年 黒木 案仁さん)
「高等商業学校時代の屋根のオブジェや瓦や量り。そしてレコードもあります。こちらは本校の寮で使われていた鐘になります」
館内に並ぶ写真は、経済学部の卒業生たち。
金融業界や総合商社など、様々な業界で要職を務め、日本の経済界を牽引してきました。
多大な影響を与えたのが、経済学部5回生の福地 茂雄 氏です。
アサヒビールの社長、会長更にNHK会長も務めました。図書館には、福地さんの資料も保管されていました。
(長崎大学附属図書館 経済学部分館長 南森 茂太 准教授)
「福地さんの卒業アルバムと、卒業論文です」
アルバムに映っていたのは、自分たちと変わらない学生時代の福地さん。卒業論文のテーマは「経営組織に於ける人間の問題」というものでした。
“組織は働く人間を尊重して動かし、社会的な役割を果たす”
概念を経営的視点と研究的視点でまとめています。
(経済学部4年 日下部 遥香さん)
「率直に、すごいと思いました」
(経済学部4年 中村 侑正さん)
「正直、衝撃的なぐらいにすごい論文だった」
(長崎大学附属図書館 経済学部分館長 南森 茂太 准教授)
「大学で学んだ学術的な知識と、卒業後の実戦経験が結びついたリーダーだったのではないか」
長崎大学は4月、キャンパスの再編構想を進めることを明らかにしました。
経済学部は、現在の片淵キャンパスから文教キャンパスへ移転する方針です。
(経済学部4年 坂口 由芽さん)
「このキャンパスの大事さを伝えていこう。今ある魅力や歴史を、もっといろんな人に知ってもらって、みんなに考えてもらいたい」
(経済学部4年 黒木 案仁さん)
「先輩方の背中を追いつつ、少しでも世の中に貢献できる人間になりたい」