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製作したのは「模擬人工衛星」長崎西高校物理部が最優秀賞! JAXAら主催のコンテスト《長崎》

2025年6月1日 7:00


(麻生 賢太郎さん)
「画像認識で “窓の戸締まり” を確認できます」

まず『SUZUME』に閉まっている窓を撮影させ、画像を記憶しておきます。

この画像が戸締まりが出来ているかどうかを、判断する基準となるそうです。


次に、無重力に似た条件を作るため『SUZUME』を水に浮かべます。

(樋渡 峻也さん)
「このあとは、パソコンから指令を出して、方向を変えて写真を撮らせます」

搭載した電磁石と地球の磁場を利用して、5分ほどかけて窓の方を向きました。

パソコンから指示を受け、開いた窓の写真を撮影すると…


(樋渡 峻也さん)
「おっ、(パソコン上に) “OPEN” と出ました。窓が開いてるっていうことです」

窓が「閉まった状態」と「開いた状態」。

2つの写真を比べて『SUZUME』は、“戸締まりができていない” と判断しました。

◆「画像認識」の応用とAIで実現


当時同じクラスだった4人が挑戦を始めたのは、去年の5月。

思いついたのは「画像認識」の応用でした。

(樋渡 峻也さん)
「画像認識というのは、元の基準画像があって、もう一度、写真を撮った時に基準画像とどれくらい違いが出ているか。
それと同じ技術で、窓の開け閉めが判定できると思って、窓の開け閉めを題材にしました」

(顧問 田中 潤 教諭)
「実際の人工衛星に使われている技術を、そのまま地上にこう使うというところで、いいアイデアを思いついてきたなと思いました」


プログラムの知識に乏しいメンバーが、アイデアを実現させるために活用したのは “AI” でした。

(樋渡 峻也さん)
「元々、AIを勉強に活用していたんですけど、そこでプログラミングのことも聞いてみたら答えてくれるんじゃないかと思って、AIに聞いてみたらばっちり答えてくれたので、これを使えばいけると思ってAIを使いました」

◆将来は 宇宙開発の人材に?


姿勢の制御や画像の認識など、様々な失敗を乗り越えて完成したのは、約半年後の11月。

東京での最終プレゼンテーションでは、身近に入手できる材料で開発した発想や、実際に製作して動作確認した過程が高く評価され、長崎西高校物理部は見事、高校・高専部門の最優秀賞「ジュニア大賞」に輝きました。