「200年経た輸入品を大勢に見てほしい」貿易商 “村上家” 資料寄贈で長崎市から感謝状《長崎》
江戸時代後期から明治初期にかけて、長崎の貿易商として活動した村上家の資料を兵庫県の女性が長崎市に寄贈しました。
資料は、市の歴史民俗資料館で6月1日まで展示されています。
自宅で保管していた村上家の資料など37件を寄贈したのは、兵庫県在住の福良 愛子さん 81歳です。
市から感謝状が贈られました。
村上家は、江戸時代後期から明治初期にかけての約100年間、長崎の貿易商として活動。江戸時代には、海外から出島に入ってきていた輸入品を取り扱っていたとされています。
着物の裏地などに使われる「更沙」の生地が使用されないまま残っているのは、村上家が貿易商だったことを裏付けるものです。
(福良愛子さん)
「200年という長い期間を経て、こうしてこの時代にこの状況でお渡しできたこと。後世にわたって保管していただき、また大勢の方に見ていただきたい」
ほかにも 当時の日本人好みの柄の茶碗など、長崎の貿易を支えた貴重な資料が寄贈されています。
長崎市の歴史民俗資料館で来月1日まで展示されていて、市の担当者は「今後は出島の歴史など、様々なテーマと組み合わせた企画展を開催したい」としています。