「能登への関心を持ち続けること」長崎の記者が見た被災地の「今」と被災地支援の形とは?《長崎》
被害の大きかった地域は、倒壊した家屋が一面に広がっていて、多くの支援が入っているものの復旧の見通しが立つには、かなりの時間がかかると感じました。
(佐藤アナ)
被災者の方からはどんな声が聞けましたか?
(見田記者)
先月29日、金沢市から約100キロ離れた、珠洲市宝立町に取材に入りました。
向井 裕加子さん(50)は、災害ボランティアの協力で、全壊した自宅の家財道具を取り出す作業を見守っていました。
(ボランティア)
「このカバンとは違いますか?」
(珠洲市で被災した 向井 裕加子さん)
「iPad出てきた。うれしい。大丈夫なのかな、このiPad。よかった。もうあきらめていた」
さらに、こんな大切なものも・・・。
「これ(状態が)きれいですね」
タブレット端末や、娘の千智さん(19)の卒業アルバムが見つかり、喜んでいました。
▼地震だけでなく津波被害も 住まいへの不安は募るばかり
(佐藤アナ)
珠洲市は、津波の被害もありましたね。
(見田記者)
はい、向井さんが暮らすこの地区は、地震の後、推定2.7メートルの高さの津波に襲われたそうです。
向井さんは今、近くの避難所で生活を続けているんですが、今後のことに不安を募らせていました。
(珠洲市で被災した 向井 裕加子さん)
「ここに2年間、仮設(住宅)にいて、その後ですよね。2年後にまたここで新築を建てることが、同じ場所でってことは難しいかな。東日本(大震災)のことを思ったら(復旧は)同じくらいかかるのかなって思う」
▼「若い力」が復興のカギに・・・
珠洲市では、地元の復興を誓う若者にも出会いました。
作業を手伝っていた刀祢 唯人さん(19)は、向井さんの娘・千智さんの幼馴染だそうで、今は富山県の大学に通っていて、正月の帰省中に被災しました。
実家は全壊してしまいましたが、将来、漁業関係の仕事に就きたいという思いは変わっていないと話してくれました。
(帰省中に被災 刀祢 唯人さん)
「こうなったけれど、、また復興したら戻ってこようと思う。高齢者が多いので、こうやってボランティアが来てくれるのはありがたいし、若い人の力って率先して動くのはとても大事」