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「能登への関心を持ち続けること」長崎の記者が見た被災地の「今」と被災地支援の形とは?《長崎》

2024年2月7日 18:10

▼避難所生活の長期化 生活の再建には年単位の時間が必要か!?

(桒畑アナ)
先ほど、向井さんのお話にもありましたが、避難所生活の長期化も心配されると思います。生活の再建について、現地の皆さんはどのようにお考えなんでしょうか」

(見田記者)
自宅が半壊したという方にお話しを伺ったところ「避難所は食事もあって、知人もたくさんいるので、居心地がいい」という声もあったんですけども「早く自立しないといけない」ということで、自宅に戻ることを決意される人も多くいました。

ただ、自宅が全壊した人は仮設住宅などに頼るほかなく、すべての人が入居するには時間がかかるので、生活の再建には年単位の時間が必要だと感じました。

▼宿泊施設など2次避難先へ移る前の一時的に受け入れ先「1.5次避難所」

(佐藤アナ)
特に高齢者、そして障害のある人たちは、つらい生活を強いられていると思うんですけれども、十分な支援というのは行き届いているのでしょうか。

(見田記者)
はい、石川県は地震の発生の直後、1週間後に金沢市内に1.5次避難所を開設しました。

ここは、宿泊施設などの2次避難先へ移る前に被災者を一時的に受け入れ、どこに避難するかなどの調整や、健康状態の確認を行う場所で、ここに身を寄せている約180人のうち、8割から9割が高齢者でした。

寝たきりの人や、深夜に徘徊してケガをする人などがいるため、医療・介護のケアが欠かせないということです。

ここでは、長崎県と平戸市から派遣された職員4人が、受け入れの手続きなどの支援にあたっていました。

(県地域づくり推進課 菅 達郎 課長補佐)
「長崎で起こった場合には、高齢の方をどうケアし、避難所運営していくのかがかなり課題になってくる」

(佐藤アナ)
1週間の取材を通して、見田さん個人としてはどんなことを強く感じましたか。

(見田記者)
1か月を超える避難所生活で、被災者の皆さんはストレスを抱えていると思います。ただ、私たちが取材に行くと「寒いのにご苦労様」と声をかけられたり、食事の心配をしてくれる方たちがたくさんいらっしゃいました。

能登地方には古くから「能登はやさしや土までも」という言葉があって、人々の温かさを表す言葉なんだそうです。

これからの復旧・復興には、そこに暮らす人々の助け合いが欠かせません。

取材したら「復興したら、また能登に遊びに来てほしい」という声をかけられることもたびたびありました。

▼「能登への関心」持ち続けることが大切

復興には、まだ相当の時間かかると思いますが「私たちが能登への関心を持ち続けること」、それが大事だと思います。

そして復興した折にはぜひ現地を訪れて、人々の温かさに触れてほしいと強く感じました。

私たちもこれから、まだ被災地の「今」、これを伝え続けていきたいと思います。

(佐藤アナ)
能登半島地震の被災地について、見田記者に伝えてもらいました。