“世界平和の願いを込めて” 女子高校生の感性で被爆継承を『紙芝居動画』被爆者証言もとに作成《長崎》
(祖母 生子さん(89))
「(祖父 富雄さんは)天国から見ている。応援していると思いますよ」
▼被爆体験を “女子高生の感性” でカタチにする
『紙芝居』の制作は、長崎原爆被災者協議会の被爆80年に向けたプロジェクトの一環で、90歳を迎えた松尾 幸子さんの被爆体験を形にすることに。
79年前の8月9日、松尾さんは11歳のとき、爆心地から1.3キロの岩屋山中腹で被爆しました。
(被爆者 松尾 幸子さん(90))
「ピカッと光って。何だろうか?という気持ちだった」
(高校生)
「目は開けている状態で?」
(被爆者 松尾 幸子さん(90))
「気がついて目を開けたけど、真っ暗で何も見えなかった」
竹内さんたちは、松尾さんの思いが少しでも伝わるように、何度も何度も質問し、描いたイラストも念入りに確認してもらいます。
(高校生)
「松尾さんが初めて山を下りた時の情景で、荒廃している町をイメージして描きました」
(被爆者 松尾 幸子さん(90))
「モンペはあれでよかとよ」
松尾さんは50年近くにわたって語り部活動を行ってきましたが、体調不良などで去年から、ほとんどできなくなったといいます。
多くの人に伝えたい自身の被爆体験。
その思いを、平和学習部の生徒たちに託します。
(被爆者 松尾 幸子さん(90))
「私の辛い体験を立派な紙芝居にしてくれてとても感謝です。自分ができないことをして下さているから」
(活水高校平和学習部 竹内 伶さん)
「こういうことが長崎と広島で起きているんだ。どうしてこうなったのかなと、もっと原爆について興味を持ってもらうための第一歩の作品になればいいなと思う」
▼「花で平和を表現 “平和のブーケ”」 新たな事業への提案にも挑戦
当時を体験していない自分たちにできることは…。
松尾さんとの交流を通して、メンバーたちは向き合いました。
先月 審査会で発表したのは、若者が考える来年に向けた新たな事業。