4月20日、ヤエザクラが満開となっている鳥取県琴浦町で開かれた「さくら祭り」。地域のにぎわいを守る活動にも注目しました。

ふっくらと、優しいピンク色に咲いたヤエザクラ。いま、見ごろを迎えています。

4月20日、鳥取県琴浦町で開催された「船上山さくら祭り」。遅咲きの桜ヤエザクラが花開くなか、飲食屋台やライブステージなどイベントが行われました。

来場者
「いいですね～、やっぱり祭りはないとダメですよ」

「子どもが楽しんでる姿を見るのが楽しみなので、地元で祭りがあるのはいい」

港で獲れたイカを揚げたてで食べられたり、集落で採れた食材で作る、つきたての草もちが並んだりと、地元ならではの食べ物も。

約2000人が訪れた今年の「さくら祭り」。新型コロナウイルスによって開催中止を余儀なくされた年もありましたが、コロナ前と同じにぎわいが戻っています。

祭りの存続に取り組んできたチュウブマルシェの小川良人さんです。

CHUBUMARCHE　小川良人 さん
「この船上山に集客ですね、人に来てほしい。桜を見てほしい紅葉を見てほしいというのがあったので、ここで続けてきた」

島流しに処されていた第96代・後醍醐天皇が本州に戻り、戦の準備をするため船上山にかまえた様子を表していたこの祭り。これまで32回にわたって開催され愛されてきた、さくら祭りは、住民の熱意によって存続してきました。

そして、今回は大手飲料メーカーキリンビールの「晴れ風ACTION」もさくら祭りを支援。桜の保全活動や、桜に関連する地域行事の振興などに役立ててもらおうと、ビール「晴れ風」を購入すると自治体に寄付金が贈られる仕組みになっています。

琴浦町役場商工観光課　松田大介 主任
「山間の桜ですので、近年の気象変動や山崩れで植えているところに被害があったが、草刈り、肥料を通して植樹をした桜を中心に保全してきた」

また、祭りを通して、町の活性化を図ります。

琴浦町役場商工観光課　松田大介 主任
「比較的4月いっぱい桜を楽しめる名所となっている。にぎわいを感じていただきながら、桜の濃いピンクを楽しんでいただきたい」

桜の木の下で、地元住民たちが紡ぐ祭りのにぎわい。実行委員会では来年以降も続けていきたいとしています。