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昨年から続くコメの価格高騰…山陰でも各所に影響が 備蓄米でコメ価格はどうなる?渦中で人気が高まっているのは“ふるさと納税”? 島根県

2025年4月2日 18:39
昨年から続くコメの価格高騰…山陰でも各所に影響が 備蓄米でコメ価格はどうなる?渦中で人気が高まっているのは“ふるさと納税”? 島根県

昨年から続くコメの価格高騰が家計への大きな負担となっています。コメ価格はいつになったら落ち着くのでしょうか?そして意外なところにも影響が出ていました。

日本の主食“コメ”。食卓に欠かせませんが、昨年以来、価格の高騰が続いています。国は安定的なコメの流通のために蓄えている備蓄米100万トンのうち21万トンの放出を決定。山陰地方の一部の店では、早ければ4月下旬ごろにも備蓄米が店頭に並ぶ見込みとなっています。

島根県松江市にある「藤本米穀店」。島根県内産のコメ約30種類を取り扱っていて、飲食店やスーパーへの卸売りを中心に行っています。

藤本米穀店 藤本真由 社長
「まだ上がり続けている最中で、5キロ4000~4500円くらいがボリュームゾーン」

そもそも価格高騰の引き金となったのは、深刻なコメの不足です。コメ農家が減っていることや猛暑に加え、カメムシの大量発生が影響したことなど様々な要因があると考えられます。

こちらの店でも1年で5キロあたり1000円ほど値上がりし、現在は新規の契約を断っている状況です。そんな中、4月末から合わせて450キロの備蓄米が届く予定となっています。備蓄米によって価格の安定につながるのでしょうか?

藤本米穀店 藤本真由 社長
「備蓄米は瞬殺だと思いますよ。量的にそれで新米までもつということはないですけど物量が出てきて誰もがお米買える状況になって価格も下がってくるという効果が国がもくろんでいる通りになるといいなとは思います」

価格高騰の歯止めとなることが期待される備蓄米ですが藤本社長によると、備蓄米の仕入れ値は5キロで約3000円。備蓄米の販売価格は他の物より多少下がるものの量が少なく、期待されるような効果はないと話します。

一方でコメの価格高騰を受け人気が高まっているのが、“ふるさと納税”です。

奥出雲町政策企画課 吉川明広 課長
「(昨年比)寄付件数につきましては2倍、寄付額につきましては3倍の申し込みの増加となりました。全国的にコメ不足の影響というのはあったと思いますけど本町を代表する仁多米が改めて注目された」

島根県奥出雲町で栽培されているコシヒカリのブランド米、仁多米。奥出雲町ではふるさと納税の返礼品に仁多米を用意していますが、昨年度の申し込み件数は前年の倍となり、過去最高となる見込みだといいます。

さらに毎月、仁多米が送られてくる「定期便」の返礼品は3月上旬に品切れに。単品での返礼品も残りわずかになっているといいます。

奥出雲町政策企画課 吉川明広 課長
「(仁多米は)本当に品不足でございますのでお早めに申し込んでいただくということと在庫がなくなった場合は来年の予約に切り替える予定でございますのでぜひ申し込みいただければ」

中々出口が見えないコメの価格高騰。山陰地方でも各所に影響が出ています。島根県では早ければ4月下旬ごろから店頭に並ぶ見込みとなっていますが、コメの価格の安定は見通せない状況が続きそうです。

最終更新日:2025年4月3日 9:36