鳥取大学医学部附属病院で医者がロボットを操作して遠隔で行う手術を受けた際に医療事故に大学側が患者に1億5000万円を支払うことで和解 鳥取県

米子市の鳥取大学医学部附属病院で医者がロボットを操作して遠隔で行う手術を受けた際に医療事故によって重い障害が残ったとして損害賠償を求めていた裁判で、5月14日、大学側が患者に1億5000万円を支払うことで和解が成立しました。
患者側の弁護士によりますと、2019年に米子市の鳥取大学医学部附属病院で当時20代の男性患者が肺の付近にできた腫瘍を取り除くため、ロボット手術である「ダヴィンチ手術」を受けた際、医者の操作ミスにより、脳に繋がる動脈が損傷。大出血を起こし脳に重大な障害が残りました。
大学側は、医者の医療ミスを認め、謝罪。その後、2000万円の解決金を提示しました。しかし、患者側が提示された金額に納得せず、おととし3月、鳥取大学を相手に鳥取地方裁判所米子支部に訴訟を起こしていました。
そして、5月14日の裁判で大学側が、1億5000万円の解決金を支払うことで和解が成立したということです。
高橋真一弁護士
「ダヴィンチ(手術)なんかすごい良さそうな、誰でも安全に行えるような手術なんじゃないかというわけじゃない。これを人間が行っているというところ。人間が行う以上、ミスがある。この意識の高まりが新たなミスを防ぐんじゃないかと思っているし、それを願っている」
患者側は、「今回のことを教訓にして、患者家族への事前説明をより詳しくより分かりやすく行ってほしい。 二度とこのような医療事故が起こらないことを願っている」とコメント。
一方、鳥大附属病院は「再発防止に努めるとともに、安全で満足のいく質の高い医療の提供に最大限努力してまいります」とコメントしています。