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「非常に大きな決断だった」コロナ渦で経営が悪化 皆生温泉最大規模の”皆生グランドホテル”が事業再生 鳥取県米子市

2025年4月3日 18:39
「非常に大きな決断だった」コロナ渦で経営が悪化 皆生温泉最大規模の”皆生グランドホテル”が事業再生 鳥取県米子市

鳥取県米子市の皆生温泉で最大規模の宿泊施設 皆生グランドホテルが、官民ファンドなどの支援を受けて事業再生に乗り出すことになりました。

皆生温泉の今後は?

皆生グランドホテル 伊坂明 社長
「(事業再生は)今のタイミングかなと思っています。非常に大きな決断だったと思います」

皆生グランドホテルは、客室100室の「皆生グランドホテル天水」と客室79室の「華水亭」の2館を運営。皆生温泉で2割の客室シェアを占めています。皆生グランドホテルは、3月末、東京にある地域経済活性化支援機構の事業再生を受けることが発表されました。

皆生グランドホテルは、コロナ禍で宿泊者が激減。借入金が増え、経営が悪化。2024年10月決算は、売上高が20億8千万円で5100万円の赤字でした。現在、宿泊客数は回復してきましたが、今後、老朽化する建物の修繕や設備投資などで事業継続は困難と予想されています。

このため支援機構とメインバンクの鳥取銀行が、旅館事業や192人いる従業員全員の雇用を継承する新会社を設立。5億5200万円を融資して経営人材の派遣も行うとしています。

皆生グランドホテル 伊坂明 社長
「雇用もしっかり継続されますし、(支援機構と)これからいろいろ協議の中で出てくると思いますが、設備投資をしていかないといけない。”天水”、”華水亭”それぞれ特色を出して営業活動をしていきたい」

皆生温泉では、2023年以降、2軒の宿泊施設が休業と廃業。現在、皆生温泉旅館組合に加盟する施設は16軒と縮小傾向が続いています。

こうした中の今回の事業再生。旅館組合の組合長でもある伊坂社長は皆生温泉へのある強い思いがありました。

皆生グランドホテル 伊坂明 社長
「今、組合員さん16軒ありますけど、みんなが協力していかないと温泉のまちづくりとか盛り上がりが出来ないと思いますので、皆生温泉をもっともっと盛り上げていきたい」

コロナ禍からようやく抜け出して少しずつ活気を取り戻しつつあった中での皆生グランドホテル・事業再生。今後も皆生温泉を継続していくための大きな節目、契機となりそうです。

最終更新日:2025年4月3日 18:39