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最先端ロボット手術の今 地域医療を守るために… サポート機能も充実!高性能の手術支援ロボットとは

2025年4月20日 7:00
最先端ロボット手術の今 地域医療を守るために… サポート機能も充実!高性能の手術支援ロボットとは
サムネイル_ロボット手術

「One」では月に1度、鳥取県立中央病院の医師に、話を伺っています。今回は鳥取県立中央病院が力を入れている「ロボット手術」について。導入されたばかりの新しい機器などを取材しました。

小林沙貴アナウンサー
「鳥取県立中央病院の手術センターです。こちらに、このたび2台目の手術用ロボットが導入されました」

手術支援ロボット「ダヴィンチ」。鳥取県立中央病院では2019年に1台目を導入し、2024年12月にさらに1台を追加。これを受けて3月には、「ロボット手術センター」を設立しました。

■ 手術支援ロボット メリットは?

ロボット手術センター長、建部茂医師に話を伺いました。

建部茂 センター長
「人間の手は2本しかないので、1本が右手。2本が左手になります。左手の役割をする2本は足元のスイッチで操作が切り替えられるようになっています」

ロボットを使って手術するメリットはー。

建部茂 センター長
「そもそも昔は開腹で手術はしてたんですけど、十数年前から『腹腔鏡』っていう手術が盛んにおこなわれています。お腹に5ミリから1センチの穴を開けて、そこから鉗子(かんし)とか内視鏡を入れて体内で手術をすると、傷が小さくて、痛みも少ない。それによって早期の退院も可能になります」

建部茂 センター長
「ロボット手術は、『腹腔鏡手術』の発展形になるんですけど、鮮明な3D画像を見ながら手術ができる。よって、奥行きもわかる。多関節機能が付いていて、人間の手首を凌駕するようなすごい動きが可能。手ブレが全くないことから、非常に高度な手術を提供することが可能になります」

実際に、その緻密な操作を見せていただきました。アームを自在に操り、するすると糸を結んでいきます。

現在、このダヴィンチは、消化器外科・呼吸器外科・泌尿器科・産婦人科で活用されていて、2024年度は230件を超える手術が行われました。

小林アナウンサーも、操作を体験。

小林アナウンサー
「非常に細かい動作で難しいのですが、3D画面で奥行きが感じられますし、感覚的に操作ができます」

自分の指の通りに動くので、詳しい説明を受けなくても直感的に操作が可能。とはいえ1分以上かけて、なんとかガーゼに糸を通すことができました。医師の方は、専用のシミュレーターやトレーニング施設で訓練を積むそうです。

こうした最先端のロボット手術で目指すものは。

建部茂 センター長
「恐らく今後この手術は、将来的には標準的な手術になってくるだろうと言われていますが、現在はまだ過渡期です。都会の病院に行かずに、地元で高度な手術を提供できるというのが、私たちの使命だと思っています」

最終更新日:2025年4月20日 7:00