【課題】少子高齢化が進む中、介護士を目指す人材が減少 マイナスなイメージを払拭するため「働きやすさ」を追求する介護施設の取り組みとは?
■ネガティブなイメージが広がっている介護職
こちらは民間のシンクタンクがまとめた介護職のイメージ調査。社会において必要とされている業界だと思われている一方で、「体力的・精神的にきつい」「給与水準が低め」「離職率が高い」といったネガティブなイメージが高いことがわかります。
こうしたネガティブなイメージを介護の現場はどう感じているのでしょうかー。
■職場改善が進む介護の現場
社会福祉法人 隠岐共生学園 名越 英貴 事務局長
「やりがいに任せっきりで、働きやすさの方を追求できてなかったというところがやはり課題なのかなと思ってます」
働きやすい職場の実現へ。介護事業所では今、さまざまな取り組みが始まっています。
介護士の細田剛史さん。22年前に車関係の仕事から転職し「もちだの郷」で介護士として働いています。
もちだの郷 介護士 細田剛史さん
「利用者さま1人1人とそれぞれの個性があって関わる中で、みなさんの笑顔だったり『ありがとう』という言葉だったり、すごく感謝されるところが、私は好きでこの仕事をしております」
夫婦で介護士をしている細田さん。取材の翌月にどうしても休みたい日がありました。
~スタッフ内の会話~
細田さん
「ちょっとご相談なんですけど、来月娘の誕生日が20日にあるので、ここ有休をとらせていただきます。それともう1つですね、これもまた娘なんですけどイベントがあるので夫婦で休ませてもらおうかなと思いますので、いいですかね?」
同僚
「お互い様です、それは」
細田さん
「ありがとうございます」
■休みやすい職場へ
施設を運営する社会福祉法人隠岐共生学園では、最大20日の有休休暇に加え、子どもの育児に使えるべび育休暇(年3回)、孫の育児のために休める孫育休暇(年3回)という2つの休暇制度を今年から新たに設けました。
※2つの休暇は有休を使い切った場合にとることができます。
これは、ライフワークバランスを実現したいという職員の声から生まれた制度です。
細田さんの同僚の介護士
「お互い子どもさんが小さいとか、うちらも父親抱えたりしてね。分かり合ってもらえて休みをとらせてもらってます」