「珍しいだけでは済まない」 出雲市にある水族館も多くのにぎわい ひときわ注目を集めていたのは生態系に影響を与えかねない"外来種" 島根県
大型連休最終日の5月6日、駅や空港はUターンラッシュで混雑しました。一方、島根県出雲市にある水族館も多くの家族連れでにぎわいました。そこには珍しいある生き物もー。
半透明でキラキラした体を持つ宍道湖七珍のひとつ「シラウオ」。また、子どもの手に群がるのは「ガラ・ルファ」。人の角質を食べることから別名「ドクターフィッシュ」と呼ばれています。
子ども
「なんかちょっとこしょばしい」
島根県内で見られる魚を中心に展示する出雲市の宍道湖自然館ゴビウス。6日は連休最終日とあって多くの家族連れでにぎわいました。こちらでは4月29日から5月11日までの期間限定で小・中学生を対象に入館料が無料となっています。その効果もあってか、この大型連休には去年より600人ほど多い、約9500人が訪れたということです。
そんな中、ひときわ注目を集めていたのはー。つぶらな瞳にサメのような尾びれ。卵は高級食材のキャビアの原料として知られている「シロチョウザメ」です。サメという名前がついていますが、サメの仲間ではありません。
来館者
「テレビで見たことはあるんですけど生では初めてです」
Q:宍道湖で獲れたって聞いてどう思う?
来館者
「びっくりしました」
来館者
「もっといるんじゃないかと思って心配してます。七珍がいなくなるような気がして」
来館者
「養殖じゃなくて自然に獲れたというのが想像外でどこから来たんだろうと思いますね」
一般的には北アメリカの太平洋側に生息している“外来種”ですが、こちらはなんと島根県の宍道湖で3月1日、漁師の網にかかったところを捕獲されました。
宍道湖自然館ゴビウス 佐々木興さん
「私たちも初めて聞く話で本当にチョウザメかとびっくりしたんですけど、本来いない生き物が我々の身近な環境に暮らしているというのは珍しいだけじゃ済まなくて知らないところで元々いる生き物たちに様々な影響を及ぼすことが考えられます」
生態系に悪影響を与えかねない外来種。ゴビウスの担当者によりますと野生のものが宍道湖まで入ってきたとは考えにくく、人が飼育していたチョウザメを持ち込んだことが原因ではないかということです。