相次ぐ店舗への突っ込み事故 誰にでも起きる自動車の運転操作ミス 注意点と対策は?
島根県安来市で相次いでいる“車が店舗に突っ込む”事故。運転操作の誤りは、高齢者だけに起きるわけではありません。気を付けるべきポイントとはー。
2月23日夜、コンビニの出入り口に頭から突っ込んでいる1台の車。駐車場の車止めを越え、店舗のガラスは大きく壊れてしまっています。23日午後8時ごろ、安来市内に住む59歳の男性が運転する車が、ローソン・ポプラ安来中海店に正面から突っ込みました。運転していた男性や、店内にいた客と従業員に、けがはないということです。
さらにその2日前の21日にはー。
高井和代 記者
「安来市中心部にある現場の銀行です。ガラスが2枚に渡って大きく大破し、破片が中に飛び散っています。そして排水管も大きく折れ曲がっています」
同じく安来市内の山陰合同銀行安来支店でも、車が突っ込む事故が発生。市内に住む75歳の女性が駐車場に車を停めようとバックしていた際、誤ってそのまま車止めを乗り越え、店舗の窓ガラスに衝突。店舗の窓ガラスが複数割れましたが、付近に人はおらず、けが人はいませんでした。
それから約3時間後、銀行から約10キロ離れた安来市で、またも同様の事故が発生。市内に住む77歳の女性が運転する車が、ファミリーマート安来広瀬店の出入り口に突っ込み、ドアが破損。破片の一部が店舗の中に飛び散りましたが、運転手、客や従業員にけがはありませんでした。
わずか3日間で相次いだ車が店舗に突っ込む事故。いずれの事故も、「ブレーキとアクセルの踏み間違い」が原因とみられています。どうして踏み間違いが起きてしまうのか、自動車教習所で聞きました。
石見自動車教習所 森本孝志 管理者
「時間がないとか気持ちに余裕がないとか、若い時と今とではかなり身体能力が低下しているんだっていうのを自覚してもらう(必要がある)」
実は、こちらの教習所でも、以前建物に車が突っ込む事故が発生したといいます。
石見自動車教習所 森本孝志 管理者
「もう右足がアクセルから離れない状態。ブレーキを踏んでるつもりなんだけど、アクセルをガーって踏んでる状態で止まっていた。もうパニック状態です」
そこで、こちらの教習所で高齢者に体験を勧めているのがー。
石見自動車教習所 森本孝志 管理者
「加速抑制装置が装備されてるサポートカーです」
前や後ろに障害物を検知すると、エンジンの加速を抑える加速制装置を搭載した車。
三好亜美 記者
「全然進まないです」
石見自動車教習所 森本孝志 管理者
「(アクセル)踏んでましたか?」
三好亜美 記者
「思いっきり踏んでました」
前や後ろに建物がある状態では加速できないため、多発する突っ込み事故の大幅な減少につながるとして、高齢者講習で乗り換えを勧めているといいます。
石見自動車教習所 森本孝志 管理者
「誤操作はだれにでもあります。気持ちの余裕をもって、ハンドルを握ってもらう。サポートカーを利用されるというのも、一つの手段だと思います」
誰にでも起きる可能性のあるアクセルとブレーキの踏み間違い。時間や気持ちに余裕を持った運転や、サポート機能などを活用した安全な運転が求められています。