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中国地方の最高峰・大山で夏山開き 遭難者増加傾向、熱中症や脱水症状による遭難も 備えと注意を 鳥取県

2025年6月9日 18:45
中国地方の最高峰・大山で夏山開き 遭難者増加傾向、熱中症や脱水症状による遭難も 備えと注意を 鳥取県

2025年も夏山シーズンの到来です。中国地方の最高峰・大山で6月8日に夏山開きが行われ、大勢の登山客が雄大な自然を楽しみました。

大山の参道に浮かび上がった“炎の川”。夏山開き前日の土曜日、約1200人が参加して「たいまつ行列」が行われました。

2025年は海外からも多くの人が訪れ博労座までの約1.5キロの道を練り歩き、1年に1度の幻想的な風景を楽しみました。

参加者
「ほんとに見たことない光景なので神秘的で楽しい。素晴らしい経験ができているなと思っています」

「(明日は)今年も安全に大山に登りたいなという 思いを込めて登らせていただきます」

そして、一夜明けた6月8日。大山は薄曇りながら時折日差しもさす穏やかな天候となりました。
西日本最大級のブナ林が広がる大山。大勢の登山客が緑のカーテンや大山の壮大な景色を楽しむ姿が見られました。

登山客
「気持ちよく登れて、頂上が楽しみで。頂上から日本海を見たいと思ってまいりました」

「見た目と違って厳しいですね。上からの景色を一望したいなと いうのが一番の今回の目的なのでしっかり歩きたいなと思います」

8合目付近には、ダイセンキャラボクが群生し、木道を進むと間もなく頂上です。そして…

青木幹太 記者
「大山の山頂にやってきました。山頂からは鳥取の美しい景色を楽しむことができます」

登山客
「登って感無量です。良かったなと思います。やっぱり山は最高です。」

「とても景色もいいし日本海も見えるし、とても素晴らしい山なので冬山も秋も来たいと思います」

頂上では登山客など約300人が参加する中、山頂祭が行われ、今シーズンの安全を祈願していました。雄大な自然が楽しめる大山ですが、実はここ数年、遭難者が多発しています。鳥取県警によりますと去年1年間での大山での遭難件数は27件と、統計が残る1995年以来で2023年の28件に次いで2番目の多さとなりました。そのうち熱中症や脱水症状によるものが9件となっています。

大山町 竹口大紀 町長
「体調不良やお怪我されて搬送される事案も増えていますので是非無理のない範囲で体調管理をしながら夏山を楽しんでいただければと思います」

6月9日、梅雨入りした山陰地方。天候が安定しない日も続く予報で、登山に臨む際は、登山届を提出するほか、万全な体調で臨むなど十分な備えが重要です。

最終更新日:2025年6月9日 18:45