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【読み解く】高止まりのガソリン価格 ガソリンスタンドも悲鳴 今後の見通しは?税金は?

2025年4月4日 20:49
【読み解く】高止まりのガソリン価格 ガソリンスタンドも悲鳴 今後の見通しは?税金は?
高止まりのガソリン価格 見通しは?

気になる話題を取り上げる「読み解く」のコーナー。今回のテーマはガソリン価格です。4月以降も政府の補助金が続くことになりましたが、高い水準が続いています。

■ 山陰両県 ガソリン店頭価格の推移

山陰両県の店頭価格、5年間の推移です。

5年前の2020年5月ごろには1Lあたり120円だったガソリン。世界情勢や円安を背景に、ぐんぐん価格が上がりました。これを食い止めようと、2022年1月下旬から政府の補助金がスタート。価格の伸びは緩やかになりつつも、補助金は徐々に縮小の方向。2025年1月にも縮小され、山陰両県ではここで5円ほど値段が上がりました。

そして、4月2日に発表された最新の平均価格は、鳥取で190.3円、島根で189.0円となっています。

■ ガソリンスタンドも悲鳴 見通し立たず

この現状を小売店はどう受け止めているのか、鳥取市のガソリンスタンドで、価格について聞くとー。

株式会社トリベイ G-YOUステーション大森 中野淳平マネージャー
「仕入れ値は上がっているんですけど、まだ販売価格には転嫁していません」

2025年1月の補助金縮小に伴って値上げをして以降は、販売価格を据え置き。安定しない仕入れ価格に不安は募ります。

中野淳平マネージャー
「価格が高くなって、政府がどのような対策や施策があるのか注目していますけれど、できるだけお安く提供できるようにはしたいですね」

こちらの店では、会員割引やクーポンなどで消費者の負担感を減らそうと工夫しているといいます。

中野淳平マネージャー
「仕入れ価格は短いスパンで決まっていくので、見通しというと難しいんですけど、これから補助金が完全になくなって、税金がなくならないというのであれば、価格は高くなっていくんじゃないかと思います」

■ ガソリン価格の内訳

ガソリン価格の内訳です。本体価格に石油税・ガソリン税・消費税が加わっています。

このうちガソリン税は、本来の税率に加えて、25.1円が上乗せされています。この上乗せは「暫定的なもの」ということで始まったので「暫定税率」と言われていますが、1974年からずっと続いているものです。

ガソリン価格が高騰している今、この上乗せ分をなくそうという動きがあります。


■ ガソリン税「暫定税率」めぐる動き

2024年12月、自民・公明両党と国民民主党の幹事長が交わした合意文書では、時期は明記されなかったものの「廃止する」としました。

また、4月1日の石破首相の記者会見では「暫定税率廃止に向けて、必要な法改正に向け協議が加速していく」と述べています。

一方、ガソリン税は地方の貴重な財源で、およそ5000億円を担っています。暫定税率を廃止する場合は代わりの財源が必要だと、3月には全国知事会が国に要望しました。

物価が高騰する中、どうやって国民の負担を減らしつつ地方の税収も守るのか。今後の動きが注目されます。

最終更新日:2025年4月4日 20:49