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「導入するだけではなく、いかに使用しやすい状況を作るかが非常に重要」 広がる「ジェンダーレス制服」 女子スラックスを取り入れる学校が急増 メリットや懸念点は?

2025年3月8日 6:22

■ ジェンダーレス制服 山陰の現状

山陰の高校では、鳥取・島根の県立高校全てで、女子がスラックスも選択可能。

中学校は、先ほど紹介した倉吉市だけでなく、鳥取市では一部の学校で生徒会が提案し、女子スラックスの導入が実現。松江市でも多くの学校で女子スラックスが用意されています。また出雲市では、来年度から制服が変更され、選択可能になる学校が増えるとのことです。

また、女子スラックスがない学校も「男子用・女子用となっているが、どちらの制服を選んでも良い」というところが多く、山陰でも少しずつ選択の幅が広がっています。

■ 「女子スラックス」メリットと懸念

女子スラックス、メリットとして挙げられるのは、生徒の個性の尊重・防寒対策・動きやすいといった点です。一方、導入しても「周囲の目が気になる」と着用できないような状態を生んでしまう懸念があるという指摘もあります。

LGBTQの啓発も務める 佐藤みどりさん
「導入するだけではなく、いかに使用しやすい状況を作るかが非常に重要になってくると思います。周囲の目というのも、ジェンダーレス制服を使用することで、自分の性のあり方がバレてしまうんじゃないかという恐怖から来ているのかなと思います。導入の際には、性の多様性を全面に押し出すのではなく、防寒・防犯・動きやすさなどの機能面も打ち出して、いかに心理的安全性を確保して、使いやすい状況を作るかが重要かと思います」

既に女子スラックスを導入済みの学校では、スラックス「も」選べるではなく、男女共にスラックスを基本にして、スカート「も」選べる、とすると、それぞれの生徒が着たいものを自由に選択できるようになったという事例もあります。

制服の変更・導入の仕方や頭髪のルールなども含めて、変わっていく時なのかもしれません。

最終更新日:2025年3月8日 6:22